品種詳細

長崎御島

長崎県と共同育成した六条裸麦新品種「長崎御島」は、「御島裸」と比較して、出穂期で7日、成熟期で5日程度の早生で、短稈で倒伏に強く成熟期の稈の折れが少ない。整粒歩合が高く多収である。精麦品質は類似しており、麦味噌原料に適する。

主要特性

  • 「長崎御島」は渦性の六条裸麦である。「御島裸」を母に、「イチバンボシ」を父として交配を行い、バルボッサム法による半数体育種で早期固定を図り選抜した品種である。
  • 播性程度はVで、「御島裸」より出穂期で8日、成熟期で4日程度早く、ともに「イチバンボシ」より1日程度遅い早生である。
  • 稈長は「イチバンボシ」と同等で、「御島裸」より15cm程度短く耐倒伏性が優れる。またこれまでの栽培試験において、「御島裸」のような成熟期の稈の折れ(中折れ)は認められていない。
  • 収量性は「イチバンボシ」と比較するとやや低いが、「御島裸」より2割程度多収である。
  • 千粒重は「御島裸」よりやや重く、整粒歩合は約10ポイント高いが、ともに「イチバンボシ」と比べると低い。
  • 原麦の外観品質が良い。
  • 穀粒硬度・60%搗精時間・砕粒率は「御島裸」に近く、やや硬質である。精麦白度は「イチバンボシ」並に高い。
  • 麦味噌加工における麹特性は「御島裸」とほぼ同等である。熟成味噌の物性は"かたさ"が硬く"付着性"が低い傾向にあるが、それ以外の項目はほぼ同等である。味噌食味試験の総合評価は「御島裸」と同等である。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
31821
(2017年2月15日)
2017年5月25日 27502
(2019年7月18日)
25年
(満了日:2044年7月18日)
交配組み合わせ 旧系統名
御島裸×イチバンボシの半数体倍加系統 長崎裸3号