品種詳細

イタリアンライグラス中間母本農1号

「イタリアンライグラス中間母本農1号」はイタリアンライグラスうどんこ病抵抗性が非常に強く、感受性品種に交雑すると抵抗性が向上し、その遺伝性は高い。「イタリアンライグラス中間母本農1号」はイタリアンライグラスの主力である2倍体の早生系統であり、うどんこ病抵抗性の育種母材として利用が期待できる。

主要特性

「イタリアンライグラス中間母本農1号」(以下「農1号」)は、日当たり・風通しの悪い隔離圃場やガラス室といった、うどんこ病が発病しやすい条件で選抜を3回行うことにより育成された。

  • うどんこ病抵抗性が非常に強く、既存の早生の2倍体品種と比較して発病程度が明らに低い。
  • 「農1号」と感受性品種「ニオウダチ」を集団隔離交雑すると、その次代の発病程度(自然発病)は、「農1号」から採種した集団では抵抗性個体(発病程度1)の割合が高く、「ニオウダチ」から採種した次代でも「ニオウダチ」より抵抗性個体の割合が高まる。したがって、「農1号」のうどんこ病抵抗性は遺伝形質である。
  • 「農1号」は2倍体であり、また、出穂始日は「ニオウダチ」および「はたあおば」とほぼ同程度で”早生”に属する。イタリアンライグラスの品種別シェアは早生品種が70%を占め、「農1号」は主力である早生系統の品種育成において、うどんこ病抵抗性を付与する育種母材として用いるのに好適である。
  • 稈長、葉身長などの形態特性は、「ニオウダチ」および「はたあおば」と大きな差異はない。
  • 収量性は「ニオウダチ」よりやや優れ、「はたあおば」よりやや劣る。
  • 耐倒伏性は「ニオウダチ」および「はたあおば」より劣る。
  • 採種性は「ニオウダチ」および「はたあおば」より劣る。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
21404
(2007年8月29日)
2007年12月 5日 18091
(2009年3月19日)
25年
(満了日:2034年3月19日)
交配組み合わせ 旧系統名
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