概要
大学院教育の実施にあたり、学外における高度な研究水準をもつ試験研究機関の施設・設備や人的資源を活用する制度です。大学院生が農研機構で研究指導を受けることはもちろん、農研機構の職員や、農研機構に関係する公設試や民間研究所などに在籍する研究者が社会人学生となって博士号を取得する際にも活用できます。
制度的位置づけ
大学院が教育上有益と認めるときは、大学院の学生が研究所等において必要な研究指導を受けることが認められています。(大学院設置基準第13条)
メリット
大学にとっては、教育研究内容の豊富化、学際化が図られ、学生の選択肢を増やし、大学院教育の活性化を図ることができます。農研機構にとっては、農業・食品産業技術分野における人材育成というメリットがあります。また、大学と農研機構の研究部門・センターにおける研究者間の交流の促進を通じて、共同研究のシーズ形成といった可能性もあります。
実施方法
- 通常、大学との間で、学生に対する指導方法、研究員の派遣等について、協定書を結び、主に農研機構の研究部門・センターにおいて学生の研究指導を行います。
- 農研機構の研究員は、大学から客員教授等の発令を受け、学位論文の審査や教育課程の策定など、教学面に関して、大学の教員と同等の立場で大学院教育に参画します。
農研機構における主な取組状況
(令和4年10月1日現在)
協定締結先 | 協定締結元 | |
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北海道大学 | 大学院農学院 | 北海道農業研究センター |
岩手大学 | 大学院獣医学研究科 | 動物衛生研究部門 |
大学院連合農学研究科 | 東北農業研究センター | |
東北大学 | 大学院農学研究科 | 食品研究部門 |
茨城大学 | 大学院農学研究科 | 食品研究部門 |
筑波大学 | 大学院 (第一号連携大学院方式) |
農研機構(本部人事部) |
大学院理工情報生命学術院 生命地球科学研究群 農学学位プログラム NARO連係先端農業技術科学サブプログラム (第二号連携大学院方式) |
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協働大学院 | 食品研究部門 | |
生物機能利用研究部門 | ||
千葉大学 | 大学院園芸学研究科 | 農研機構(本部人事部) |
東京大学 | 大学院農学生命科学研究科 | 農研機構(本部人事部) |
新領域創成科学研究科 | ||
東京工業大学 | 大学院総合理工学研究科 | 農業環境研究部門 |
東京農工大学 | 大学院連合農学研究科 | 農研機構(本部人事部) |
お茶の水女子大学 | 大学院人間文化創成科学研究科 | 農研機構(本部人事部) |
横浜市立大学 | 大学院 | 生物機能利用研究部門 |
新潟大学 | 大学院自然科学研究科 | 中日本農業研究センター |
作物研究部門 | ||
生物機能利用研究部門 | ||
上越教育大学 | 中日本農業研究センター | |
静岡大学 | 大学院 | 食品研究部門 |
岐阜大学 | 大学院連合農学研究科 | 農研機構(本部人事部) |
大学院連合獣医学研究科 | 動物衛生研究部門 | |
大学院共同獣医学研究科 | ||
名古屋大学 | 大学院生命農学研究科 | 農研機構(本部人事部) |
三重大学 | 大学院生物資源学研究科 | 農研機構(本部人事部) |
大阪公立大学 (大阪府立大学) |
大学院獣医学研究科 (生命環境科学研究科) |
動物衛生研究部門 |
徳島大学 | 医科栄養学研究科 | 食品研究部門 |
山口大学 | 大学院連合獣医学研究科 | 農研機構(本部人事部) |
東京理科大学 | 大学院理工学研究科 | 食品研究部門 |
生物機能利用研究部門 | ||
大学院生先進工学研究科 | 食品研究部門 | |
大学院生命科学研究科 | 動物衛生研究部門 | |
東京農業大学 | 大学院 | 農研機構(本部人事部) |
芝浦工業大学 | 大学理工学研究科 | 農業機械研究部門 |
聖徳大学 | 大学院 | 食品研究部門 |
東海大学 | 大学院 | 農研機構(本部人事部) |