ダイバーシティ推進 Diversity and Inclusion

北川 木の実 本部 連携広報部 連携企画室

横浜市立大学卒業後、農研機構へ採用。本部統括部人事課、本部連携広報部広報課を経て現職。

「食」に関わることで人の幸せにつながる仕事がしたい

人を笑顔にする「食」。そうだ、「食」に関わる仕事に就こう

大学は国際文化の学科で、学生が海外へ行くことを積極的に勧めていました。そこで大学の制度を利用して、ドイツのボランティアプログラムに参加しました。いろんな国の学生が集まって、森の中でバンガローのペンキ塗りや修復、幼稚園の子どもの遊びのお手伝いをするプログラムです。
ボランティア期間中にはご飯当番があったので、自分の当番の日にカレーライスを作りました。日本からカ レールーを持って行ってみんなに振る舞ったのですが、そのときの反応が「うまい、なんじゃこりゃ!」「とってもおいしい、レシピ教えて」と、大好評だったんです。食べ物って人をこんなにも笑顔にするんだな、と気づかされま した。
そんな経験もあったので、就職活動をする際「人を笑顔にする仕事をしたい」と思ったときに、やっぱり「食」だ なぁと。中でも日本の「食」に関する仕事をすることで誰かの幸せに関われたら良いな、と思いました。私が食べ ることが大好きだからというのもありますけれど(笑)。

農研機構を選んだ理由は「休みが取りやすいから」

食品関係の仕事の中で農研機構を選んだのは、有給休暇や育児休業が取得しやすいと聞いたからです。たまたま私の母が契約職員として働いていて、「農研機構は働きやすいと思うよ。」と助言してくれました。当時は今ほどワークライフバランスや女性の働きやすさが注目されていなかったと思いますが、働く上で休みが取れるって、当たり前だけれどとても大切だと思います。民間企業に就職した友達からは休みが取れない、という話をし ばしば聞きますからね。夏季休暇では、海外旅行へ行ってリフレッシュしています。

仕事で楽しかったこと「研究者っておもしろい」

創刊号から広報誌『NARO』の作成に携わったのですが、1番楽しかったことは研究者と直接関わることができたことです。それまで研究者とほとんど関わりが無かったので、研究者といえば、白衣を着て、実験とかして、実験で爆発してボンッって髪の毛がアフロになっちゃう、漫画の中の博士みたいなイメージがあったんです。でも、良い意味でそれは裏切られました。私が関わった研究者は、気さくにお話ししてくれて良い人ばかりでした。特に研究の話をするときに、目がキラキラしているのが印象的でしたね。「研究者っておもしろいなぁ。それに普通の人。」って、距離が縮まった気がしました。もっともっといろんな研究者とお話ししてみたいですね。

ひと夏のナスのお話

ある取材に行ったときに「これ育てなよ」って立派なナスの苗をいただきました。食と農の科学館の展示を兼ねて、その苗をプランターに植えたんですけれど、害虫がいっぱいついてしまいました。そこで別の取材で関わりがあった虫の研究者に、「大変です。ナスが!」って知らせたら、研究室に来ている大学院生と一緒にいろんな資材を担いで来てくれたんです。害虫を防除するための天敵のナミヒメハナカメムシ、天敵を集めるための紫色LEDや天敵の住み家となるバンカー植物も置いてくれました。技術専門職の方も簡易ハウスの骨組みを作ってくれて、さらに防虫ネットも張ってくれたので、2本のナスの苗が重装備になりました。みなさんの優しさと、フットワークの軽さに感動しました。
科学館に見学に来る一般の方はもちろん、農研機構の職員にも「これ何だろう」と興味津々に見てもらえて、虫を防ぐ技術の良い展示になりました。ナスも数十個収獲できましたよ。

まだまだたくさん学びたい

採用されてからずっと本部勤務なので、研究センターや、場合によっては農研機構の外だったり、今いる環境じゃないところの経験や知識を身につけていきたいですね。最終的にこういう方向に行きたいというのはまだ無く、冒険の途中という感じです。ただ、何年後かにレベルアップしたときに、若手のときには無かった何かを携えて、広報の仕事をもう一回やってみたいです。
仕事をしていると忙しい時期があると思うのですが、そんなときは、おいしいものを食べてエネルギーをためています。残業で遅くなりそうなときは、ランチで気合いを入れます。たとえばいつもなら普通のラーメンを食べるところをチャーシュー麺を食べるとか(笑)。年が近い後輩とかと一緒に行っています。やっぱり「食」って大事ですね。