北海道農業研究センター

酪農研究領域

イアコーンサイレージ生産・利用技術マニュアル(第2版)

酪農研究領域では、寒地酪農経営における収益性の向上に向け、自給飼料を基盤とした省力的でかつ持続的な乳生産システムを確立する技術開発研究に取り組んでいます。各地域で設立数が増加しているTMRセンターやコントラクター組織を利用し、省力的でかつ高品質な自給飼料を低コストで生産する技術を開発します。また、乳牛の生涯生産性を向上させるため、省力的でかつ健全性の高い家畜管理技術の開発を進めます。さらに、イアコーンサイレージ(トウモロコシ雌穗のサイレージ)等の自給濃厚飼料や放牧等を効率的・効果的に利用し、乳生産性の維持向上と飼料自給率の向上が両立できる資源循環型酪農技術体系を提示します。

自給飼料生産・利用グループでは、トウモロコシ子実等を利用した国産濃厚飼料の低コスト生産利用技術の開発に取り組みます。
放牧・草地管理グループでは、自給粗飼料の高品質化に向け、ICTや放牧を活用した省力的草地管理手法を提示します。
また、乳牛飼養グループでは、乳牛の生涯生産性の向上に向け、省力的でかつ健全性の高い周産期における家畜管理技術を開発します。
さらに、大規模家畜管理グループでは、自給生産したトウモロコシ子実主体飼料や放牧草あるいは高品質な牧草サイレージ等の自給飼料を最大限に利用し生産した牛乳の品質特性を評価するとともに、牛乳の差別化技術を開発します。

各グループで開発した技術を組み合わせ、体系化することにより、自給飼料活用型酪農システムの実現を目指します。

領域長

青木 康浩 (あおき やすひろ)

所属グループ