農業技術革新工学研究センター

次世代コア技術研究領域

日本農業を取り巻く情勢の変化、特に担い手の減少と高齢化により、農業のあらゆる場面において、多くの作業を、少人数かつ必ずしも熟練者ばかりではない作業者で実行できる仕組みが求められており、農業機械もこれに対応した進化・変容を迫られています。 普通作物や飼料作物では、大規模化が進んだ圃場においては、ICTを活用した大型農業機械による高能率作業やロボット農機の使用を進める一方で、中山間地などに多い狭隘な圃場にも適用できる機械システムによって生産と地域を維持する取り組みも必要です。畜産においては劣悪環境下作業の機械化や飼養管理の高精度自動化が求められていますし、園芸では、特に野菜の大規模露地栽培等に対して高能率かつ軽労化された機械体系が必要とされるとともに、調製加工工程における人手不足の解決に向けた機械装置の開発が喫緊の課題です。 さらに、開発される機械・技術は、作物・家畜、環境、人間から成る食料生産システムに調和し、全体の生産性を向上させると同時に、食の安全性を確保し安心につなげ、かつ付加価値を高めるものでなくてはなりません。 これらの課題解決に向け、次世代コア技術研究領域では、自律移動体ユニット、生産システムユニット、ポストハーベストユニット、基礎技術ユニットの4つのユニットが、作目に共通して活用される基盤的な技術開発を目指した研究を行っています。

領域長

天羽 弘一(あまは こういち)

所属研究ユニット