九州沖縄農業研究センター

打ち込み式代かき同時土中点播(ショットガン直播)栽培技術

九州地域の水田では温暖・多雨地帯特有の気象条件を活かして稲・麦・大豆の水田輪作が広く行われています。特に九州北部は稲-麦、大豆-麦の2年4作が盛んな地域で、日本有数の穀倉地帯となっています。
しかし、水稲では高温障害による収量や品質の低下、スクミリンゴガイの食害による直播水稲の苗立ち不良、大豆では播種期の雨による苗立ち不良や台風による収量・品質の低下等、雨害、病害虫・雑草の多発などにより、その生産性や品質は必ずしも高いとは言えません。また、担い手の高齢化や減少は他の作目の場合よりも著しくなっています。

今後も九州地域でこの水田輪作体系を基本とした土地利用型穀物生産を維持するためには、これら暖地特有の課題を解決し、さらに省力・低コストで収益性の高い生産技術を構築する必要があります。また、消費者・社会ニーズに対応して、食の安全性の確保と低投入・環境負荷軽減型の技術開発が求められています。
九州沖縄農業研究センターでは、これからの水田輪作を、「水稲直播栽培」を基幹とする省力・低コスト・高収益な輪作体系にするため、九州水田輪作研究チームを中心に技術開発を進めています。

ここでは、これまでの「水稲直播栽培」の技術マニュアルを掲載し、また、九州地域で普及の始まったショットガン直播の状況を紹介いたします。

ショットガン直播栽培マニュアル

h20_shotgun_img

ショットガン直播マニュアル2008

これまでの研究に基づき、ショットガン直播栽培技術を活用する際のポイントをわかりやすくまとめた成果です。

H16_manual_200

ショットガン直播マニュアルII

ショットガン直播栽培の技術的進展、高品質・早生品種を採用した新しい水田輪作体系での技術、および、開発技術の経営的評価に基づく地域営農体系の策定に関する研究成果を簡易に利用できるようにまとめた成果です。

H15_manual_400

ショットガン直播簡易マニュアル

平成14年10月に刊行した「水稲の打込み式代かき同時土中点播直播栽培技術マニュアル」のエッセンス部分を取り上げ、手軽に利用できるようにした資料です。