食品研究部門

分析評価グループ

おいしく、体に良い農産物・食品を提供するため、分子レベルから人間の感覚に至る階層的視点から、実践的な分析評価技術を開発します。消費者の求めるおいしさや新鮮さなどは客観化することが難しいとされていますが、こうした問題をターゲットとします。人の五感を使って品質を評価する官能評価は最も直接的なアプローチで、当グループでは訓練された専属のパネル、一般パネル、消費者パネルによる評価を行い、種々の課題に取り組んでいます。精密な官能評価には感覚表現の整理・分析が不可欠であり、様々な食品に対応する官能評価用語の体系化を行っています。一方、人の感じる品質は食品中の化学成分や、それらの分子間相互作用に依存します。このため各種分析機器や味センサー等を利用し、量子化学計算などの支援も加えて分子レベルでの機序解明、およびその制御を目指します。また近赤外やラマン分光法など、現場での利用に適したセンシング手法を取り入れ、多変量統計解析によって品質指標を非破壊・迅速に計測する技術を開発します。以上の取り組みから訴求点を科学的に明確化し、データ駆動型フードサプライチェーンを構築します

官能評価中の様子(訓練された官能評価員が専用のブースで実施)

メンバー