生物機能利用研究部門

遺伝子組換え作物の栽培実験

平成30年度遺伝子組換えイネ(ノボキニン蓄積イネ)の栽培管理及び交雑調査結果について

国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)は、観音台第3事業場隔離ほ場において、平成30年6月19日(火曜日)に田植えを行い遺伝子組換えイネ(ノボキニン蓄積イネ)の第一種使用等(※)による栽培を行ってきました。

この度栽培を終了しましたので、種子等の拡散防止措置、花粉飛散による交雑調査及び収穫以降の処理等に関してお知らせします。

なお、第1種使用規程承認組換え作物栽培実験指針に基づき実施したモニタリング措置による交雑調査の結果、交雑粒は見つからなかったことをお知らせします。

第一種使用等:「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」に基づいた開放系(水田)での使用

種子等の拡散防止措置

  • 防鳥網設置平成30年6月19日(火曜日)
  • 防鳥網撤去平成31年1月8日(火曜日)

収穫以降の処理

  • 収穫(稲刈り)及び脱穀平成30年9月28日(金曜日)
    • 稲刈り後直ぐに脱穀し、隔離ほ場内の作業棟内において乾燥機により乾燥しました。
    • 収穫量OsNV2; 19.7kg、OsNV4; 23.6kg、OsNV3; 20.5kg、OsNV8; 16.4kg、a123; 7.2kg(いずれも粗籾)
    • 収穫物は、実験動物を用いた安全性調査等のための試験材料として使用します。また、密閉容器等に入れ、他の種子と区別して実験室の冷蔵庫等に保管しています。
  • 残渣処理平成31年1月8日(火曜日)
    • 平成30年12月26日(水曜日)にひこばえの枯死を確認し越冬試験を終了しましたので、残渣(ワラ等)は、不活化処理のため隔離ほ場水田内で裁断し、地下部とともに、隔離ほ場水田内に鋤込み処理しました。

交雑調査

  • 調査方法(モニタリング用指標作物配置期間平成30年8月10日(金曜日)~8月28日(火曜日))
    • 隔離ほ場を囲むように敷地境界等10箇所に開花期が重複する指標作物「関東糯236号」を植えたポットを設置しました。
  • 調査結果
    • 指標作物から収穫した種子14,925粒を調査した結果、キセニア現象を生じていたものは0粒で、交雑は認められませんでした。