次世代作物開発研究センター

情報解析ユニット

6人のメンバーからなるユニットです。データ解析にお悩みの方はご相談ください。

現在、イネ、ムギ、ダイズなどの各種の作物において詳細なゲノム情報が明らかになっており、さらに遺伝子発現のデータやプロテオーム、メタボロームなどの各種オミックスデータも盛んに収集されています。また作物の形質データについても、大量の個体の表現型を効率的に測定するための取り組みが進んでおり、さらにこれまでの育種事業で収集されてきたデータも含めて、大量のデータが蓄積されつつあります。このように育種に関連したデータの量は急速に増大しており、膨大な育種データを解析して育種に役立つ知見を効率的に取り出すことにより、育種の効率化、高度化が可能となります。当ユニットでは、様々な作物種におけるゲノム配列の解析によるゲノム構造の解明やマーカー開発等のバイオインフォマティックス的な研究をはじめとして、表現型とゲノム情報のデータを用いて表現型に関与するゲノム領域を特定するための統計的手法やゲノム情報にもとづいて表現型を高い精度で予測するためのモデリング手法の開発を行っています。また、作物の遺伝的能力を十分に活用するためには、栽培環境を考慮した育種法の開発が必要であり、作物の環境応答とゲノム情報との関連性を明確にすることが重要です。当ユニットでは、様々な環境に応答して生じる表現型の変化を記述する数理モデルを構築して、品種ごとに推定されたモデルのパラメータとゲノム情報との関連性を解析することにより、環境応答性の品種間の差異を遺伝子レベルで解明する研究も進めています。さらに複数のイネ品種において継時的に測定された遺伝子発現の比較解析や、収集された育種関連の多様かつ大量のデータをデータベースとして整備、公開し、育種に有用な情報提供も行っています。


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