作物研究部門

作物デザイン研究領域

現在、地球温暖化等による環境変動下で農業の生産性を維持、向上するには、作物の機能を最大化する技術基盤が必要です。劣悪な環境下で生育している野生植物に目を向けてみると、遺伝資源が持つ強靭さ等の多様な機能を十分に理解し、利用することはほとんど進んでいません。
そのため、野生種等の未利用遺伝資源が有する高い環境適応能力など、その生物機能を最大限に活用するために、それら遺伝資源からの有用遺伝子の探索・評価と機能解析のツール群や非破壊計測手法を開発し、AIを駆使し、これらを融合した作物デザイン技術のプロトタイプを構築します。
達成目標は、未利用資源から高い精度で有用遺伝子アリルを検出し、迅速に素材開発システムを構築することです。構築する作物デザイン技術は、様々な社会問題を解決する汎用性の高い作物開発オープンプラットフォームとしてオープンソース化します。将来的に、育成圃場を使わず、短期間で作物開発を可能にするプラットフォームへと高度化し、作物開発へ他業種からの新規参入も可能にすることを目標としています。

未利用遺伝子の活用を加速し
作物を迅速に開発する技術を構築

領域長

杉本 和彦(すぎもと かずひこ)

所属研究グループ