作物研究部門

作物見本園

成熟期を迎えた大麦の穂の特集です。


これは日付をさかのぼった5月23日の様子です。中央の白ポールから左側が小麦、右側が大麦です。


ここから先は5月28日の写真です。5日間で成熟が進んだことがわかります。右側の大麦は、ほとんど成熟期になりました。


大麦の穂を全品種ご紹介します。物差し付きの写真は縦21cm×横31.5cmで、全品種同一縮尺です。最初は「カシマムギ」。茨城県で麦茶用六条大麦の主力品種でした。縞萎縮病に罹病し、中折れしやすいのが欠点ですが、高品質のため、今でも栽培されています。


「カシマムギ」の拡大図。写真は縦6cm×横9cmで、全品種同一縮尺です。穂に実が6列並ぶのが六条、2列並ぶのが二条で、六条大麦の穂は厚みがあります。


「さやかぜ」。縞萎縮病抵抗性で、カシマムギよりやや晩生の麦茶用六条大麦品種です。


「さやかぜ」の拡大図。


「カシマゴール」。縞萎縮病抵抗性で中折れしにくいため、安定した収量が見込める麦茶用六条大麦の新しい品種です。


「カシマゴール」の拡大図。


「はるしらね」。麦ご飯にした時にほとんど褐変しない性質を持つ六条大麦です。


「はるしらね」の拡大図。


「ビューファイバー」。機能性に富む水溶性食物繊維β- グルカンを多く含む二条裸麦です。


「ビューファイバー」の拡大図。大麦のうち、揉むと実から皮が簡単にとれるのが裸麦、とれないのが皮麦です。今回は「裸麦」とご紹介する3品種が裸麦、その他が皮麦です。


「シュンライ」。関東地域を中心に作付けされている麦ご飯に向いた六条大麦です。


「シュンライ」の拡大図。


「ユメサキボシ」。実用品種としては日本初の二条性の裸麦です。関東より西で作付け可能な比較的新しい品種です。


「ユメサキボシ」の拡大図。


「キラリモチ」。褐変しない性質と、もち性の両方の性質を持ちます。水溶性食物繊維β- グルカンを多く含む二条裸麦です。


「キラリモチ」の拡大図。


「サチホゴールデン」。とがった長い芒(のぎ、ぼう)が大きく広がっていて、写真に芒を全部入れようとすると、これ以上拡大できません。


「サチホゴールデン」の拡大図。関東地域だけでなく九州でも作付けされている二条大麦です。ビールの原料に利用され、縞萎縮病に抵抗性の品種です。


「はるか二条」。主に九州で作付けされている縞萎縮病に強い多収の二条大麦です。


「はるか二条」の拡大図。