中央農業研究センター

虫・鳥獣害研究領域

虫・鳥獣害領域では、作物保護のための総合的な虫害・線虫害・鳥獣害管理に関する技術開発及びその体系化の研究を行っています。
研究対象は、作物の根に寄生するネコブセンチュウ類やネグサレセンチュウ類、野菜の地上部を加害するハダニ類、アブラムシ類、コナジラミ類、アザミウマ類などの害虫とその天敵、イネを加害するヒメトビウンカやイチモンジセセリ(イネツトムシ)などの害虫、さらにカラスやスズメなどの鳥類、ハクビシンなどの中型野生動物からシカ、イノシシなどの大型野生動物まで多岐にわたります。化学合成農薬に依存しない持続的農業の推進に向け、抵抗性台木を利用したナス科果菜類の線虫害対策、タバコカスミカメやアブラバチ類などの天敵昆虫を利用したアザミウマ類やアブラムシ類などの微小害虫対策、フェロモンなどの情報化学物質を利用したカイガラムシ類対策、抵抗性品種を用いたイネ縞葉枯病対策など、新たな防除技術や資材の開発と実用化に取り組みます。また、農村地域の維持・活性化を目標に、鳥獣種毎の行動特性に応じた効率的・効果的な被害防止技術の開発を進めます。
現場ニーズの把握、技術開発、現地実証、普及の各プロセスにおいて、都道府県や大学、企業との連携を図り、効率的、効果的な虫害、鳥獣害対策の開発研究を推進していきたいと考えております。技術講習生、インターンシップ、依頼研究員の受け入れも積極的に行っています。

サツマイモネコブセンチュウ2期幼虫
ニホンジカの親子
アザミウマ類幼虫を補食するスワルスキーカブリダニ

領域長

松村 正哉(まつむら まさや)

所属グループ