農業環境研究部門

緩和技術体系化グループ

緩和技術体系化グループは、温暖化緩和技術を営農体系に取り込むビジネスモデルの構築を目指します。農業がもたらす温室効果ガス(GHG)の排出を抑制することと生産性・効率性の両立を考えたソリューションの創出が課題です。水田水管理の高度化によるメタン排出抑制、混合たい肥複合肥料やバイオ炭混合たい肥などを使用した物質循環効率化と土壌炭素貯留の促進などがキーとなる技術です。これらは、個別技術としてはGHG削減効果が期待されますが、労力やライフサイクルアセスメント(LCA)の観点からはビジネスモデルとして未熟であるため、現在のところは現場に十分に浸透している段階にありません。このような「現場への導入のしにくさ」を乗り越えてゼロエミッション農業を進めるために、土壌肥料、温室効果ガス、数値モデル、LCAのそれぞれの専門家を結集した体制で、5年間のミッションにチャレンジします。国内外両方に目を向けて、4パーミルイニシアチブに代表される世界のゼロエミッションへの流れに呼応した研究を進めます。

4パーミルイニシアチブ:
土の表層にある9000億トンの炭素を年間ほぼ0.4%増やすことができれば、43億トンの排出分の大半を相殺できるとする考え方

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