果樹茶業研究部門

育成品種紹介

りんご属(Malus Mill.)の品種一覧

品種の名称公表日概要
紅みのり 2017年10月26日

「紅みのり」は果皮が着色しやすく食味良好な早生のリンゴ新品種です。安定して結実良好であり、果実の日持ちが良好です。高温条件でも果皮の着色が容易で果肉が軟化しにくいことから、地球温暖化への対応品種としても期待されます。
錦秋 2017年10月26日

「錦秋」は甘味が多く食味の優れる中生のリンゴ新品種です。果皮は濃赤色で着色しやすく、多汁で肉質が良いのが特徴です。
ローズパール 2014年1月 8日

果肉が桃色に着色して酸味が程良い中生のリンゴ品種です。果肉が赤い既存の品種と比べて、酸味がまろやかで、食感が良いので、調理用や生食用にも利用でき、リンゴの需要拡大が期待されます。
ルビースイート 2013年11月22日

果肉が赤く食味の良い生食加工兼用リンゴ品種です。果肉や果汁の色調を活かして特徴ある加工品製造に利用でき、生食用としても適することから、リンゴの需要拡大が期待されます。
もりのかがやき 2009年9月24日

果皮が黄色の大果でおいしいリンゴ品種です。豊産性で着色管理が不要なため、省力栽培が可能です。
おぜの紅 2007年12月21日

8月下旬~9月上旬に成熟し、着色に優れる特性を有しています。外観が良好で、食味は甘酸適和です。収穫前落果が少なく、短果枝の着生が良好で栽培しやすい品種です。
さんたろう 2001年3月13日

果皮は濃赤色で着色が優れ、外観良好です。生食用品種の中では酸味が強く、果実は大きく、豊産性です。
ちなつ 1999年3月18日

極早生の赤色リンゴ品種です。着色がやや不良で果梗は短いですが、既存の極早生品種と比べて良食味で、日持ち性が優れています。
JM5 1999年3月18日

リンゴ台木「JM5」は、挿木繁殖が可能で、「M.9」より強いわい化能力を有し、耐水性は比較的高く、糖度の高い高品質果実が生産できます。
きたろう 1999年3月18日

黄色の中生品種です。さびが多くて外観が劣り、収穫前落果もやや多いという欠点がありますが、既存の中生品種と比べて良食味で、日持ち性が優れています。
JM2 1999年3月18日

マルバカイドウに「M.9」を交雑して育成したリンゴ半わい性台木です。挿木繁殖が極めて容易で、わい化能力は半わい性です。耐水性は高く、半わい性台木の利用が可能なリンゴの栽培地帯全域に適しています。
こうたろう 1999年3月18日

果実品質が優れ、生産力の高い中生品種です。
JM8 1999年3月12日

「JM8」は、挿木繁殖が比較的容易で、「M.9」相当ないしやや強いわい化能力、高生産効率を有し、多収性で、高品質果実生産が可能です。耐水性は弱く、根部疫病には比較的強いことから、わい性台木の利用が可能なリンゴの栽培地帯全域への普及が期待されます。
JM7 1999年3月12日

「JM7」は、リンゴわい性台木品種で、挿木繁殖性が極めて容易です。やや強度のわい化能力を有し、多収性で、高品質果実が生産できます。広域適応性を備えた台木としてリンゴ栽培地帯全域での普及が期待されます。
JM1 1999年3月12日

マルバカイドウに「M.9」を交雑して育成されたリンゴわい性台木新品種。挿木繁殖性に優れ、「M.9」相当のわい化能力を有し、多収性で、大・中果の玉揃いの優れた高品質果実が生産できる。

育成者権満了品種一覧

品種の名称公表日概要
きざし 1991年12月16日

果実の大きさは200g前後でやや小さいです。果形は円。高温期においても着色が優れ、全面が濃紅~濃褐紅色に着色し、外観良好です。果肉の色は白色、硬さは中程度、肉質はち密で多汁です。
さんさ 1988年3月5日

果実の大きさは200~250gでやや小さいです。果形は円錐形。果面は紅色~鮮紅色に着色し、美麗で、ていあ部にさびが発生するが、無袋栽培でほとんど問題になりません。果肉の色は白色で、硬さは中程度、肉質はち密です。果汁が多く、芳香を有します。
いわかみ 1985年7月18日

果実の大きさは250g前後で中、果形は円。果面は全面鮮紅色に着色します。果肉の色は黄白で、硬さは中、肉質はやや粗雑である。蜜入りの発生は少ないです。
ひめかみ 1985年7月18日

果実の大きさは中で300g前後。果形は長円でやや円筒形に近く、王冠があります。果面は全面褐紅~鮮紅色に着色し、外観良好です。果肉の色は黄白で、硬さ は中~やや硬、肉質はち密で、果汁が多いです。糖度14%、リンゴ酸0.5%内外で、芳香を有します。蜜入りが多く、甘酸適和で、食味が良いです。
きたかみ 1983年2月24日

果実の大きさは150~200gで小さいです。果形は扁円。濃紅に着色します。果肉は黄白色で硬さは中位、切り口の褐変は少ないです。糖度12%、リンゴ酸0.5%前後で甘酸適和です。
はつあき 1976年11月1日(農林認定)

果実の大きさは中で250~300gで、果形は円~やや扁円で豊満です。橙赤~鮮赤色に着色し、美麗。果面さびが出やすいですが、着色がすすむと目立た なくなります。果肉は黄白色で硬さは中、肉質はち密です。糖度13%、リンゴ酸0.6%前後をしめします。果汁が多く、芳香を有するため食味は良いですが、やや酸味 が強いです。果汁の品質も優れています。
あかね 1970年10月21日(農林認定)

果形はやや扁円、大きさは200g前後でやや小さいです。果色は濃鮮紅色で全面に着色し、美麗ですが、梗あ部にさびが発生しやすいです。果肉は白色で硬く、肉質 はやや粗雑です。食味はこの時期の品種としては比較的良いですが、 やや淡白で酸味を感じます。
ふじ 1962年4月21日(農林認定)

果形は円~やや長円で、斜形果が生じやすいです。大きさは中で300g前後。果色は褐紅色に鮮紅色の縞が入ります。年により梗あ部裂果がみられることもあります。果肉 は黄白色で硬く、肉質はやや粗雑ですが、多汁で甘味が強く、食味は良好です。日持ち性 が極めて優れ、室温で4ヵ月、冷蔵で7ヵ月程度です。