果樹茶業研究部門

育成品種紹介

もも種(Prunus persica (L.) Batsch)の品種一覧

品種の名称公表日概要
プードルピンク 2020年4月13日 濃桃色で波うちが強い花弁が60~70枚と多く、大輪の鑑賞用モモ品種です。
ひめまるこ 2018年8月 7日 モモの極早生には満開後70日頃(関東では6月中旬)に収穫できる白肉品種「ちよひめ」、「はなよめ」がありますが、モモの生産、消費の拡大のため、より収穫期の早い品種が求められています。「ひめまるこ」はこれらの品種より9日程度早く収穫できます。果実は170g程度とやや小ぶりですが、糖度は15%、酸味は少なく極早生品種としては食味良好です。モモの露地栽培における収穫期を早める白肉品種として、特に、「ちよひめ」や「はなよめ」の栽培の多い地域での普及が期待されます。
さくひめ 2017年2月9日 モモ品種「さくひめ」は、開花に必要な低温にさらされる時間(低温要求量)が日本の主要品種の約半分に短縮された早生品種で、温暖化により冬の気温が高くても安定した開花と果実生産が見込めます。果実品質は早生の主要品種である「日川白鳳」と同等で、「日川白鳳」より5日ほど早く収穫できます。
白楽天 2014年12月 4日 ほうき性で菊咲き性および白色の花弁をもつ花モモ新品種です。
舞飛天 2014年12月 4日 樹姿がほうき性で花弁が菊咲き性かつ八重咲き性で桃色の花モモ新品種です。
つきかがみ 2010年9月15日

黄肉の生食用の晩生品種です。大果で糖度が高く食味が優れており、果面の荒れも少なく、無袋栽培が可能です。
ひなのたき 2008年10月28日

樹姿は枝垂れ性で、重弁、桃色の美しい花を咲かせます。成熟期は「あかつき」とほぼ同時期で、果実は150g前後、果肉は黄色、糖度はやや低いですが酸味が少なく生食可能で、育種素材や観賞用品種としての利用が見込まれます。
つきあかり 2008年10月28日

白肉モモ「あかつき」の1週間あまり後に収穫される中生モモ品種で、黄肉の主要品種「黄金桃」より2週間程度早く収穫されます。果実は250g程度、果皮は黄色で陽光面がわずかに赤く色付きます。果肉も黄色で糖度が高く、酸味が少なく、食味が安定して良いことが特徴です。
ひめこなつ 2007年12月 21日

「ひめこなつ」は早生個体の「182-3」の自然交雑実生から選抜したモモの極早生品種です。成熟日数は60日余りで「ちよひめ」より約10日早く収穫出来ます。果肉は黄色で糖度は比較的高く、酸味が少なく食味は優れています。
白秋
(はくしゅう)
2002年1月24日

果実は大玉で着色が少なく、食味も比較的良好な中生品種で、着色抑制栽培に適します。生理落果は少ない品種です 
なつおとめ 2000年2月22日

「あかつき」に「よしひめ」を交雑して育成した中生品種です。果皮の着色は良好で無袋栽培に適し、果肉は白色で肉質はしまり糖度が高く良食味の品種です。 
もちづき 1999年3月18日 白肉の缶詰用のモモ品種です。果肉はやや硬く、追熟しても硬さを保つので日持ち性は極めて良好で、缶詰にした場合、なめらかで緻密な舌触りとなり、色の濁りのないきれいな製品ができます。果皮や果肉内に赤い着色が全く生じない特異なタイプのモモです。 

育成者権満了品種一覧

品種の名称公表日概要
ヒタチレッド 1989年6月(農林認定) 重さが180 g 程度で果実全面が鮮紅色に色付く中生のネクタリン品種です。 樹勢が強く自家結実性です。
よしひめ 1990年6月22日(農林認定) 中生の白肉モモ品種で、果実は円形、地色は白色、果面ほぼ全体に縞状の着色が見られます。外観は良好で無袋栽培が可能です。
まさひめ 1990年6月22日(農林認定) 満開から115日後に収穫され、甘くて食味・日持ち性が良い高品質な中生の白色モモ品種です。
シズクレッド 1989年6月(農林認定) 満開から90日で収穫される早生のネクタリンです。
チヨダレッド 1989年6月(農林認定) 果面全体が農赤色に着色する早生のネクタリン品種です。果実重は170 g程度で比較的酸味が強く、濃厚な食味を持っています。
あきぞら 1993年7月16日(農林認定) 満開から140日余りで収穫される晩生の白肉モモ品種で、果実は300 g近い大玉となり、果肉は溶質で日持ち性に優れ、糖度が高く酸味は少ないなど、品質は良好です。
ちよまる 1988年5月1日(農林認定) 満開から74~75日程度で収穫される極早生の黄肉桃品種です。
ちよひめ 1986年6月6日(農林認定) 満開から72~73日程度で収穫される極早生の白肉品種です。極早生の主要品種で、熟期が早いことから、施設栽培にも取り入れられるようになっています。
さおとめ 1982年10月1日(農林認定) 満開から72~73日程度で収穫される極早生のモモ品種です。後代により優れた品種が登場したことにより、2013年現在では静岡県で4.2ha余りの栽培となっています。
ヒラツカレッド 1981年11月1日(農林認定) 「興津」に「NJN-17」を交配した交雑実生で、育成地(茨城県かすみがうら市)において7月下旬に成熟し、果面全体が紅色に着色し光沢があり、肉質・風味の良好な生食用ネクタリンである。
ゆうぞら 1981年11月18日(農林認定) 晩生の白肉モモ品種です。食味が極めて良好であることが特徴で、2013年の栽培面積は114haで、晩生種の中では最も多く栽培されています。
スイートゴールド 1980年11月21日(農林認定) 満開から115日前後で収穫される中生の缶詰用品種です。甘味が多く、酸味がやや少ないので、生食用としても利用可能です
フレーバーゴールド 1980年11月21日(農林認定) 成熟期が満開から110日弱で収穫される中生の品種で、黄肉で香気がある缶詰用品種です。
アーリーゴールド 1980年11月21日(農林認定) 満開から90日弱で収穫される早生の缶詰用モモ品種である。
ファースト・ゴールド 1982年2月3日(農林認定) 満開から80日前後で収穫される早生の缶詰用モモ品種です。
あかつき 1979年6月1日(農林認定) 中生の白肉モモ品種です。品質は肉質がち密で多汁、甘味も多く、酸味適度で食味優秀、日持ち性も良好で、現在の主要品種の中でもトップクラスです。栽培は、2007年に全国で最も栽培されている品種となりました。
1964年8月5日(農林認定) 満開から100日余りで収穫される中生の缶詰用モモ品種です。