畜産研究部門

飼料作物育種グループ

飼料自給率の向上に向けて、ゲノム情報を活用した耐湿性トウモロコシや高越夏性ライグラス類などの先導的飼料作物品種の育成を進めます。トウモロコシについては耐湿性が高い近縁種「テオシント」を利用し、水はけが悪い水田転換畑でも栽培できる高子実収量の耐湿性トウモロコシの育種素材を開発します。牧草については、温暖地での年1回播種による周年利用を可能とする、イタリアンライグラス並に優れた初期生育と高度越夏性を併せ持つフェストロリウム品種を育成します。また、品種の育成や栽培・普及に影響する各種の植物病害の発生状況や病原菌の生態等を明らかにするとともに、抵抗性品種の育成を図ります。加えて、育成した新品種の普及のために、公設試や民間種苗会社等と連携した実証試験を行います。以上のように日本の気候に合った飼料作物育種を行い、飼料自給率・水田利用率の向上を通して国産飼料の安定供給に寄与するための研究を行います。

高度越夏性フェストロリウム育成系統の盛夏期の様子 2020年8月19日撮影(那須塩原市)

メンバー