農作業安全コラム

温度差に注意

H16年2月 菊池 豊

 毎年、農業者が作業中に心臓発作等で亡くなるケースが報告されています。一般的には、早朝や冬期間に心筋梗塞等の発作を起こすことが多いと言われています。これは、朝方に寝ていた状態から急に体を動かしたり、暖かい所から寒い所へ移動したりすると、血圧が上昇して心臓や血管に負担が掛かりやすいためと言われています。

 冬期間の施設内外の温度差は、10~30℃もあることがあります。特に暖かい所で作業した場合には、かいた汗によって余計体温が下がりやすくなっています。

 こういったことから、冬期間早朝のハウス内作業、雪かきには特に注意が必要です。たとえば、室内から外に出る時には必ず防寒着を着てからにする。朝は早めに起きて新聞を読んで、ゆっくり体を起こしてから作業を開始する。ハウスの出入口近くに調整室を兼ねた温度の緩衝帯を作り徐々に体をなじませてから出入りする。万が一のため携帯電話を持ち歩く。などの対策を検討しましょう。

 

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