リンゴハダニ, Panonychus ulmi (Koch),
  ダニ目 (Acari),ハダニ科 (Tetranychidae)


形態・生態

加害部位 葉(葉裏に集団寄生)  
加害形態 幼虫、成虫
発生回数・時期 北日本で7-8世代前後、開花期頃ふ化
越冬形態 休眠卵(枝の文枝点など)
形態 雌成虫体長 0.4 mm、雄成虫体長 0.3 mm、休眠卵径 0.16 mm、夏卵径 0.15 mm
分布 北海道、本州、九州

 

  雌成虫  越冬卵  夏卵

 
 越冬卵、2006年3月20日

 


被害

・ 葉の加害に加え,果実のがくあ部などに卵を産卵すると,
  見栄えが悪くなる恐れもある


防除

  • ハダニ類は殺ダニ剤に対する抵抗性を獲得する可能性が高いので,
     同一系統のダニ剤の使用は年1回とし,同一系統のダニ剤の連続使用は
     年をまたいでも行わないようにする.いくつかの系統のダニ剤を
     ローテーションで使用し,抵抗性の発達をできるだけ遅らせるようにする.

    ・ 春の増殖を抑制することでハダニ類の発生を遅らせ,殺ダニ剤削減が可能。
     このため,リンゴハダニ発生地帯では春先のマシン油乳剤散布を行い,
     またナミハダニ発生地帯では下草管理に注意し,ハダニの発生が下草で
     認められた時に草刈りが必要な時にはナミハダニにも効果のある除草剤を使用する.

    ・ 近年,9月以降もハダニ類の密度が高くなる年がある.秋にダニ密度が
     高くなると果実に産卵される卵や,果実のこうあ部で越冬するナミハダニ
     が多くなる.ダニ付きの果実が流通に流れると果実品質には影響はなくても
     イメージが悪くなる恐れがある.
     秋にダニ密度が高くなる恐れがある場合にはその防除を行う必要がある.


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