時系列解析による日乳量変動に対する暑熱環境の影響評価


[要約]
乳量変動に対する暑熱ストレスの影響を時系列解析により評価した。その結果、温熱環境変動の乳量に対す影響はその2〜3日後に最大となり、また、THI(温湿度指数)としては最低気温THIの方が最高気温THIより乳量変動に大きく影響する。
北海道農業試験場・畜産部・上席研究官、生理・繁殖研究室
[連絡先]011-857-9269
[部会名]畜産・草地(畜産) 
[専門] 飼育管理
[対象] 家畜類
[分類] 研究

[背景・ねらい]
乳牛の受ける環境ストレスの中で、乳量・乳質等の生産性に最も大きな影響を及ぼすのは温熱環境である。夏期が比較的冷涼な北海道においては、暑熱環境そのものの厳しさは西南暖地と比べると穏やかであるが、暑さに十分適応するに至らない段階で、急な暑熱感作を受けるという特徴がある。本研究では、暑熱対策に資するため、通常の飼養管理下における泌乳牛の日乳量変動に及ぼす温熱環境の影響を時系列解析により明らかにした。

[成果の内容・特徴]

[活用面と留意点]
@ 夏期の暑熱対策を講ずる上での温熱環境条件として参考となる。
A 本成績は、環境調節室ではない通常の飼養管理下でのものであるので、温度・湿度以 外の環境要因との交絡に留意が必要。

[その他]
研究課題名:環境ストレス評価による高品質乳生産マニュアルの作成
予算区分:特別研究(高品質乳)
研究期間:平成8年度(平成6〜8年度)

発表論文等:1994年夏期の猛暑が牛乳生産に及ぼした影響。北農試研究資料、54、1995


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