繋ぎとフリーストール間での飼養方式の変更が初産牛の増体と乳量に及ぼす影響


[要約]
繋ぎ飼いからフリーストールへの飼養方式の変更は、初産牛の乳量には特に影響を及ぼさないが、体重は変更後増加する。一方、フリーストールから繋ぎ飼いへの変更も、乳量には特に影響を及ぼさないが、体重は変更後一時的に減少する。
北海道農業試験場・畜産部・家畜管理研究室
[連絡先]011-857-9307
[部会名]畜産・草地(畜産)
[専門]  飼育管理
[対象]  家畜類
[分類]  研究

[背景・ねらい]
 フリーストールシステムが規模拡大と省力化を追求する方策として注目され普及が進んでいる。しかしながら、牛群の組み替えや牛の導入は群内の社会的構造を混乱し、特に導入牛の増体と乳量を低下させるとの報告がある。また繋留による行動抑制も家畜にストレスとなることが分かっている。そこで泌乳中期での飼養方式の変更が泌乳と増体に及ぼす影響について調べた。

[成果の内容・特徴]

[成果の活用面・留意点]
@ 繋ぎ飼いとフリーストールでの放し飼いとの間で飼養方式を変更した場合の、牛の新規環境への順応とその時に牛が受けるストレスの緩和法について検討する上で参考となる。
A この成果は在来のフリーストール牛舎における飼養面積約 10m2/頭以上の飼育密度と牛が飼料、特に粗飼料を自由に採食できる条件の下で得られたものである。

[その他]
研究課題名:環境ストレスが乳質及び乳量に及ぼす影響の評価
予算区分:特別(高品質乳)
研究期間:平成8年度(平成6〜8年)

発表論文等:泌乳中期における飼養方式変更後の初産牛の体重と乳量の推移。第92回
日本畜産学会大会発表要旨集(1997)


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