てんさい新花粉親候補系統「NK−210BR」
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[要約]
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「NK−210BR」は、二倍体・多胚の花粉親系統で、高糖性で抽苔耐性がやや強く、雄性不稔種子親系統との組合せ能力が高い。本系統を花粉親として新品種候補系統「北海73号」を育成した。
北海道農業試験場・畑作研究センター・てん菜育種研究室
[連絡先]0155-62-9271
[部会名]作物
[専門]育種
[対象]工芸作物類
[分類]研究
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[背景・ねらい]
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昭和61年にてんさいの糖分取引制度が導入されて以来、高糖性、高品質で糖量の多い品種を目標に育種が進められてきた。その結果、高糖・高品質に加えて中間型の品種は育成されたが、糖収量がやや低く、多収性品種の育成に対する要望が高まっている。
この様な背景から、北海道農試は、高糖・高品質で多収、耐病性一代雑種品種の育成を目標に、国内外育成の雄性不稔種子親系統と組合せ能力の高い花粉親系統を育成している。
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[成果の内容・特徴]
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昭和61年にてんさいの糖分取引制度が導入されて以来、高糖性、高品質で糖量の多い品種を目標に育種が進められてきた。その結果、高糖・高品質に加えて中間型の品種は育成されたが、糖収量がやや低く、多収性品種の育成に対する要望が高まっている。
この様な背景から、北海道農試は、高糖・高品質で多収、耐病性一代雑種品種の育成を目標に、国内外育成の雄性不稔種子親系統と組合せ能力の高い花粉親系統を育成している。
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根重及び糖量はともに「NK-152」より優るが、根中糖分は「NK-152」よりやや劣る。
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褐斑病抵抗性及び根腐病抵抗性は「NK-152」並でそれぞれ"やや弱"、"弱"である。
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抽苔耐性は「NK-152」より強い。
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採種関連形質は「NK-152」並である。
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[成果の活用面・留意点]
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てんさい新品種候補系統「北海73号」の採種用花粉親及びその他優良一代雑種品種育成のための花粉親として使用する。
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採種栽培は、一般栽培品種の栽培法に準ずるが、母根養成、採種に当たっては褐斑病、じゃのめ病の防除を徹底する必要がある。
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[具体的データ]
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表1、表2
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[その他]
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研究課題名:てんさい優良品種の育成(てんさい高糖・高品質多胚花粉親系統の育成)
予算区分 :経常
研究期間 :平成10年度(昭和53年〜平成10年)
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