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CGSを利用した寒地ハウスの環境制御のための基本システムは、熱と電気を供給するCGS(発電出力28kW、熱出力48,000kcal/h)、補光用ランプ(400Wメタルハロイドランプ)、地中加温用配管(地表下35cmにφ13mmポリエチレン管を埋設)、放熱用ラジエータ、バックアップ用ボイラーである(図1)。 |
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設置したハウス(縦20m×横 7m×高さ3.5mのビニールハウス2棟)における環境制御として、地表下15cmの地温で制御する。地中への加温はCGSの稼働する日中のみとして地温の変化を見ると、2〜3日の加温でその後3〜4日間無加温で設定温度を維持できる(図2)。 |
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地中温度が設定温度以上で排熱を地中に循環させない時でも、補光のためCGSを稼動させる場合が多く、この時にMGTを保護するためMGTの排熱を放出するラジエータが必要である。バックアップ用ボイラーは、CGSの保守点検、故障時、また補光を行わない時の施設内の熱環境を維持するために必要である。放熱用ラジエータとバックアップ用ボイラーを組み込んだ温度制御方法を図3に示す。 |
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設定温度によるが、同様の能力の温風暖房器によるハウス内加温に比べ、約2〜3倍の加温面積を確保できる。1時間当たりのランニングコストについて、本CGS(約780円/h)とエネルギー効率80%暖房機(約380円/h)+商用電力(従量電灯Cの料金単価で約570円/h)で供給する場合とを比較すると、本システムの方が約17%低減できる。 |