| 1. |
簡易に土壌と作物を分離するための赤外領域専用(650nm〜)のフィルタを装備したモノクロカメラ、画像処理ボード、RTK-GPS、光ファイバ姿勢計測装置、及びこれらのデータを処理するパソコンを管理作業車に搭載したシステム(図1)で、生育初期段階のキャベツ個体情報を収集し、マップを作成する。 |
| 2. |
システムは、連続的に畦上80cmの高さからキャベツを1個体ずつその投影葉面積を計測すると同時に、個体の位置座標をファイルに記録する。画像処理過程において、ラベリング処理後の図形の一部が画像の周縁にかかる場合はその図形を消去し、個体全体の画像が取り込まれた時点で"1個体"と自動認識する。 |
| 3. |
オイラー角の定義にしたがってシステム搭載車両の姿勢を記述し、GPSによる位置データ(平面直角座標系)をGPSアンテナ位置からカメラの光学中心位置へと補正した上で、画像内の個体重心位置に基づいて画像座標系から地上座標系に変換する。作物の葉柄が細くて一個体の葉身が複数の図形に分かれた場合、各図形の重心を平均して当該個体の重心位置とする。 |
| 4. |
収穫時のキャベツ球重と相関(r>0.7、図表略)がある第4〜5葉期までの生育ステージにおいて、画像処理結果は生重等計測値と強い相関(r>0.9)があり(表1)、これを作物生育量として利用可能である。 |
| 5. |
0.2m/s程度の走行速度で安定した画像データが得られ、約3.0a/hの能率でデータを収集する。収集したデータをもとに、簡易に生育マップを作成することができる(図2)。作成したマップからは、一筆圃場におけるキャベツ個体ごとの生育初期の生育ばらつきや欠株などの生育状況を容易に確認することができる。 |