| 1. |
イネ根組織RNAを用いたマイクロアレイ解析において,トレハロース生合成酵素trehalose-6-phosphate synthase
遺伝子(OsTPS1)及びtrehalose-6-phosphate phosphatase 遺伝子(OsTPP1)の発現量が,12℃,2時間処理で,それぞれ2.9倍,32倍になる.ノーザン解析において,両遺伝子の発現は短時間の低温処理により一過的に誘導される(図1). |
| 2. |
イネ根組織cDNAライブラリーより単離したcDNA,OsTPS1, OsTPP1は全長cDNAをコードする. |
| 3. |
OsTPS1タンパク質はアラビドプシスのAtTPS6-11と相同性が高く,TPP様配列も持つclass II型である.OsTPP1タンパク質はアラビドプシスAtTPPAと相同性が見られる(図2). |
| 4. |
根組織におけるトレハロースの蓄積は低温処理後10時間後をピークとする一過的なものである.グルコース,フルクトースの蓄積には5時間のタイムラグがあり,トレハロース蓄積が引き金になっている(図3). |
| 5. |
植物に微量存在し,機能が不明であったトレハロースは低温ストレス応答に関与する. |