| 1. |
既製の約85mlの蓋付き透明スチロールカップ(図1)を使用し、少量の殺菌土壌(30ml程度)と検定イモにジャガイモシストセンチュウのシスト(5個程度)を接種、蓋をして約20℃で暗黒に保つ。これにより、カップ内では発根、線虫感染・寄生、雌成虫・シストへと成長が進み、抵抗性検定は60日以内に完了する(図2)。 |
| 2. |
検定開始1カ月程度でカップ面に張り付いたように伸びた根の表面に雌成虫が現れ始め(図1)、この時点で感受性系統を高率に除くことができる。 |
| 3. |
ポット検定では線虫寄生の有無を根の土壌を落として確認するため調査は1回限りとなるが、カップ検定はカップを開けることなく、何回でも長期間にわたり観察調査が可能であり、ポット検定と精度が変わらない。 |
| 4. |
カップ検定法では使用土壌が少なくてすみ、ポット検定法の1/6以下である(表1)。 |
| 5. |
カップ検定法ではポット検定のように毎日の灌水が不要であり、10〜15日に1回程度、蓋の穴から連続分注器で注水するだけでよい。 |
| 6. |
検定のための占有面積はカップ検定法ではコンテナーに積み重ねて収納するため、径9cmポットを使用するポット検定法の1/20以下で十分である。 |
| 7. |
検定終了後の汚染土壌はカップごと加熱消毒できるため、線虫飛散による試験施設汚染のおそれがない。 |