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| 1. |
圧片トウモロコシ、大麦、粉砕トウモロコシの割合を変えて給与すると、圧片トウモロコシ給与時に比べ、大麦給与により第一胃液pHの低下傾がみられ、放牧草摂取量は減少する(表1)。また、粉砕トウモロコシでは第一胃内の消化性が低いと考えられる。よって、放牧飼養に給与するデンプン質飼料は圧片トウモロコシが適当である。 |
| 2. |
泌乳前期濃厚飼料のCP含量(乾物中)を9%と14%とした時、CP9%では初回発情日数が長く、初回授精もやや遅れる傾向がみられ、空胎日数も長い傾向がある(表2)。これらの点から、泌乳前期の濃厚飼料のCP含量は14%が適当である。 |
| 3. |
濃厚飼料を泌乳前期、中期、後期にそれぞれ9.8kg、2.6kg、1.7kg(乾物)給与することにより、牛群全体のTDN自給率は70%に達し、一乳期換算乳量で8,351kgが得られる。群平均の乳脂肪率は3.81%、乳蛋白率は3.31%であり乳成分も良好に維持される(表3)。また、血液性状からみて健康上の問題はみられない。
以上の成績をもとに作成したTDN自給率を70%とする放牧時の飼料給与メニュー(表4)により、濃厚飼料給与量1,439kg(乾物)で一乳期換算乳量8,200kg(乳脂肪率3.6%)が得られる。
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