| 1. |
玄米白度、精米白度はタンパク質含有率、収量に比べて地域内変動が小さく、年次間の気象変動による影響が大きい。登熟期間の温度が高いほど玄米白度および精米白度とRVAピーク温度(RVAによる最高粘度における温度)は高まり、窒素施肥量の影響は小さい。 |
| 2. |
玄米白度を25以上にするためには1籾当たり登熟温度が250(℃/粒/m2×10-4)以上必要で、過度な籾数を着けないような肥培管理が重要である。平年登熟温度760℃では、1籾当たり登熟温度が250(℃/粒/m2×10-4)を満たす総籾数は30,000粒/m2程度である(図1)。 |
| 3. |
成熟期の窒素吸収量と総籾数の関係から、総籾数30,000粒/m2の場合の成熟期における窒素吸収量は10kg/10aであり(図2)、成熟期窒素吸収量10kg/10aと収量500kg/10aから判断される適正窒素施肥量は、台地土で8kg/10a、低地土で9kg/10a、泥炭土で6kg/10aである。 |
| 4. |
整粒歩合80%以上となる出穂後積算気温は800℃以上であるが、900℃以上では被害粒が増加することから、適期刈り取り時期は出穂後積算気温が800-900℃に達した日である。 |
| 5. |
玄米白度を向上させるためには登熟温度が高い時期に斉一に登熟をさせることが重要である。このため、初期生育の促進と穂揃い性を向上させるための栽植密度は22株/m2以上が望ましい。 |
| 6. |
未ハゼ粒の発生を防止するための仕上がり玄米平均水分は、過乾燥による胴割れ米の発生を考慮し15%を目標とする。 |
| 7. |
主食用もち米の高品質・安定化のための栽培管理フローを図3に示す。 |