| 1. |
道南地域の施設栽培では様々な種類のたい肥が用いられ,中でも牛糞尿由来たい肥の使用が70%程度を占め,たい肥1t当たりに含まれる窒素は3.8〜4.8kg/10aである。 |
| 2. |
土壌の熱水抽出性窒素はたい肥1t/10a施用につき0.1mg/100g程度増加し(図1),熱水抽出性窒素が8mg/100g以上の土壌ではたい肥の施肥効果は認められない。 |
| 3. |
たい肥連用による土壌物理性の改善効果はたい肥4t/10aで認められ,8t/10aとの効果の違いは小さい(表2,図1)。また,たい肥8t/10aの投入(窒素で35kg/10a)はトマト1作による窒素持ち出し量23〜25kg/10aより明らかに多く,周辺環境への負荷回避を考慮すると,連用量は4t/10aが適当である。 |
| 4. |
トマト栽培試験より,たい肥4t/10a連用につき基肥窒素を5kg/10a程度,追肥窒素を連用4年目までは5kg/10a,5年目以降は10kg/10a程度減肥することができる(表1)。 |
| 5. |
たい肥1t/10a連用により有効態リン酸が0.5〜1.0mg/100g高まることから(図1),リン酸施肥対応は,連用条件下でたい肥1t/10a施用につき1kg/10a減肥する。ただし黒ボク土は除外する。 |