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30cmの混和深では、オ−チャ−ドグラス(OG)収量はたい肥施用により高まる。一方、シロクロ−バ(WC)収量はたい肥7.5t/10aまでは高まるが、それ以上の施用量では一定ないし減少する傾向を示す(図1)。 |
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更新2年目のたい肥N利用率は6〜16%の範囲で5〜7.5t区が高く、たい肥由来N吸 収量は10t区で頭打ちとなり(図2)、それ以上の施用は土壌残存Nの増加が危惧される。 |
| 3. |
牧草のK/(Ca+Mg)当量比からたい肥15t/10a以上で品質(ミネラルバランス)低下の要因となることが危惧される。 |
| 4. |
60cmの混和深では、たい肥施用による増収効果は更新7年目でも持続する。N吸収量の増加も収量と同様に持続するが(図3)、たい肥由来N利用率は2〜6%で30cm混和より低い。 |
| 5. |
粗孔隙など土壌物理性は、心土破砕、暗渠の施工を含む60cm深までの下層混和により改善されるが(図4)、たい肥施用の影響は明瞭でない。 |
| 6. |
N収支から、30cm混和では降水量から蒸発散量を差し引いた余剰水(浸透水)中推定無機態N濃度が、15t、20t区で10mg/Lを超える危険があり(表1)、実測した硝酸態N濃度も15、20t区で高まる(表2)。60cm深混和でも余剰水中推定N濃度は20t/10a以上で高く、実測した硝酸態N濃度も40、80t区で高まる。 |