 |
| [背景・ねらい] |
 |
冷凍米飯用の原料米として実需に使用されている「あきほ」の生産量が減少していることから、「あきほ」に代わる新たな冷凍米飯用原料米の候補として、北海道米4品種・系統について,冷凍米飯(冷凍ピラフ)向け原料米に求められる加工適性を評価し、冷凍米飯を製造する際において原料米選定の資とする。 |
 |
| [成果の内容・特徴] |
| |
| 1. |
テクスチャーアナライザーを用いた炊飯米の25%圧縮・引き上げ試験を行い、負領域の仕事量を「付着性」として「あきほ」を基準とした相対比により北海道米4品種・系統を評価したところ、炊飯米表面の「付着性」は「あきほ」より「上育438号」および「初雫」が低い(図1)。 |
| 2. |
冷凍米飯の篩別重量割合より算出した「ダマ化率」は、「あきほ」と比較して「上育438号」および「初雫」が低い(図2)。 |
| 3. |
炊飯米表面の「付着性」および冷凍後の「ダマ化率」より評価した冷凍米飯に対する加工適性は、「あきほ」と比較して「上育438号」および「初雫」の評価が高い。 |
| 4. |
「初雫」は具材無しの調味米において食味評価が著しく低く(表1)、冷凍食品メーカーにおいて「上育438号」を用いて冷凍ピラフ製造試験を行ったところ、現行商品と比較して食味は劣ることなく、社内基準を満たしている(図3、表2)。 |
|
 |
| [成果の活用面・留意点] |
| |
| 1. |
工場における冷凍ピラフ製造試験では、実需者からライン上での作業性および製品歩留りの面から、「上育438号」は高い評価を得た。 |
| 2. |
実需者が冷凍米飯を製造するにあたって、原料米を選定する際の参考となる。 |
| 3. |
今回用いた炊飯米の物性およびダマ化率の測定方法は、冷凍米飯向け原料米の加工適性を評価する上で有効である。 |
|