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現地調査では、ASが全飼料中に乾物割合で20%程度あると、NDF含量が低くなり乾物摂取量が高まる傾向にあった。 |
| 2. |
現地調査の確認試験として、粗濃比は6:4で、粗飼料はCS:AS(試験区)、CS:GS(対照区)をともに4:2とした混合飼料を泌乳牛に給与した結果では、乾物割合で20%程度ASを用いると乾物摂取量は高まり(図1)、FCM量の増加も期待できる。 |
| 3. |
ASを給与した場合、牧草サイレ−ジ(GS)、CSに比べ、牛が利用可能な十二指腸への蛋白質移行量が多くなるが、一方で摂取2時間後に第一胃内のアンモニア態窒素濃度が急激に高まり(図2)、損失する蛋白質量も高まる。 |
| 4. |
AS:CS比を乾物で約2:1で給与した場合、1:2や1:1で給与するよりも十二指腸へ移行する蛋白質量は多くなるが、飼料給与直後に第一胃内で損失する蛋白質量も多くなる。 |
| 5. |
粗飼料割合が6割で、AS:CSの乾物比2:1にして、第一胃内の発酵が速い高α化圧ぺんとうもろこし(HM)や圧ぺん大麦(B)を併給飼料として給与すると、圧ぺんとうもろこし(M)と比較して飼料給与直後の蛋白質利用が改善されて十二指腸へ移行する菌体由来の蛋白質量は高まる(表1)。 |
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混合飼料中のAS割合を40%に高めて、発酵性の異なる圧ぺんとうもろこしを組み合わせると(表2)、蛋白質源の大豆粕を給与せずに40kg/日の乳量が期待できる。 |