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ビートライムは水分約30%、アルカリ分38%前後で、市販炭カル(水分0%、アルカリ分53%)と比べるとアルカリ分がやや低いが、粒度が細かい。 |
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腐植含量や土性の異なる土壌を用いて室内培養を行うと、いずれの土壌でもビートライムのpH上昇が早く培養1日でほとんどピークに達し、短期的な酸性矯正力は炭カルより大きい(図1)。 |
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資材を施用した後ロータリー混和を行ってpH上昇部位並びにカルシウムの移行性について比較すると、混和深10cm程度まではpHの上昇がみられるが、その下の層ではほとんど変化はなく(表1)、ビートライムの移行性は炭カルと同程度である。 |
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ビートライムおよび炭カルを低pHの枠圃場に施用し、てんさいと小豆を栽培すると、両資材の施用により土壌pHが上昇し、てんさい及び小豆の収量が高まる。ビートライムの増収効果は炭カルと同程度である(表2)。 |
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通気法による緩衝曲線では、現物量を横軸にとると最終的な酸性矯正力は炭カルの方がビートライムを上回るが、アルカリ量で比較した場合は後者の酸性矯正力が若干上回る(図2)。また緩衝力が小さい土壌ではビートライムで急激なpHの上昇がみられる。 |