| 1. |
生あんの脱水・水分調整は、調製した生あんを100mL容円筒管(採土管)に充填し、土壌水分測定用の遠心分離機を用いて2100rpm(TNローター)で60分間遠心分離するのが適当であった。これにより、一定かつ生あんの標準的な水分含量に調整できる。 |
| 2. |
加糖および練り工程では、生あんに同量の水と生あんの0.6倍重の上白糖を加え、生あんの1.60倍重まで練り上げるのが適当である。これにより市販加糖あんと同等のBrix.、水分含量、物性に調製できる(表1)。 |
| 3. |
テクスチャーアナライザーを用いた加糖あんの「付着性」測定は、ガラス製シャーレに一定量の加糖あんを充填し、圧縮・引き上げ試験によりプローブが試料から剥離する時の負の荷重領域面積(仕事量g・s)を測定するのが適当である(図1)。「付着性」の測定値と官能試験による「ねばり」評価は整合性が高い(表2)。この時、「付着性」の差が少なくとも80g・s以上あれば官能による「ねばり」の差として感知できる。以上の測定手順を図2に取りまとめる。 |
| 4. |
十勝農試産の手亡類から調製した加糖あんの付着性は、「銀手亡」で最も大きく、次いで「姫手亡」、「雪手亡」の順である(図3)。また、「十育A56号」の付着性は「銀手亡」とほぼ同等である。 |