ブロッコリーの機能性成分の品種間と窒素施肥による変動 |
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[要約] |
スルフォラファンは「サリナスアーリー」で、ビタミンU、ビタミンCは「えがお」で高い傾向がある。窒素施肥量や施肥割合によって、ブロッコリーのスルフォラファン、ビタミンU、GABA濃度が変化する。 |
[キーワード] |
ブロッコリー、スルフォラファン、ビタミンU、ビタミンC、GABA、窒素施肥 |
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[背景・ねらい] |
道産ブロッコリーの収穫量は順調に伸びており、その増加程度は国産のそれを遙かに上回り、土地利用型野菜として定着したことがうかがわれる。今後とも、道産ブロッコリーの優位性を保つためには、消費者の安全性・機能性志向に答えるべく内部品質の向上が重要と考えられる。 そこで、ブロッコリーの機能性成分に着目し、スルフォラファン、ビタミンU、ビタミンCやGABAが、品種、作型でどのように変動するかを明らかにし、施肥等による機能性成分向上対策を検討する。 |
[成果の内容・特徴] |
- スルフォラファンの濃度が高い傾向にある品種は「サリナスアーリ−」であり、全ての作型で高濃度である(3カ年平均2.3mg/100g)。ビタミンU、ビタミンCの高い傾向がある品種は「えがお」であり、ビタミンUは晩春まきと初夏まき作型(それぞれ12.1、3.9mg/100g)で、ビタミンCは春まき、晩春まき作型(それぞれ101.1、109.8mg/100g)で高濃度である(表1)。
- 作型間変動は年次(気象条件)により変化するものの、GABA、ビタミンUで認められる。品種間変動はビタミンC、GABA、ビタミンUで認められる(表2)。
- 一般に施肥量あるいは追肥割合の増加に伴って、濃度が増加する傾向が認められたのはビタミンU、GABAである(図1)。特に、ビタミンUは追肥割合を高めることにより1.5〜2倍増加する。これに対し、濃度の低下が認められたのはスルフォラファンである。ビタミンC濃度の変化は比較的小さい(図2)。
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[成果の活用面・留意点] |
- 窒素施肥試験に用いた品種は「ピクセル」である
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[具体的データ] |



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[その他] |
研究課題名 |
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ブロッコリーの機能性成分向上技術の開発 |
予算区分 |
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道費 |
研究期間 |
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2004〜2006年 |
研究担当者 |
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藤倉潤治、地子立 |
発表論文等 |
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