春まき、初夏および晩夏まき作型におけるほうれんそうの品種特性

[要約]

雨よけハウス栽n培の、春まき、初夏まき、晩夏まき作型におけるほうれんそうの抽だい性、発芽・生育特性、外観品質、収穫作業性について品種特性を明らかにした。

[キーワード]

ホウレンソウ、雨よけハウス栽培、品種特性、外観品質、収穫作業性

[担当] 上川農試・研究部・畑作園芸科
[連絡先] 電話 0166-85-2200,電子メール seika@agri.pref.hokkaido.jp
[区分] 北海道農業・水田・園芸作
[分類] 技術・参考

[背景・ねらい]
北海道における雨よけハウス栽培ほうれんそうの主要な栽培期間である春まき(4月下旬〜5月上旬)、初夏まき(6月上旬)、晩夏まき(8月下旬〜9月上旬)において、民間育成品種の抽だい性、発芽・生育特性、外観品質、収穫作業性、内部成分(硝酸含量)について調査し、それぞれの特性を明らかにし、産地における品種選択の資料を提供する。
[成果の内容・特徴]
  1. 供試品種は葉形が丸形で葉身の縮みが強い「トニック」タイプよりも、葉形が中間型で葉先がやや尖り、葉身の縮みが弱く草姿が中間〜やや立性の「スペードワン」タイプが多くを占める。葉色は「ブライトン」「プロキオン」「NSP-74」「晩抽サンホープ」「シュマイザー7」「リビエラ」など従来の品種より濃いものが多い(表1)。
  2. 晩夏まきでは、「リビエラ」など生育速度の速いタイプと「晩抽サンホープ」など生育速度の遅いタイプに分かれ、速いタイプは収量がやや低く、遅いタイプは多収傾向である(表1)。
  3. 硝酸含量については、春まきの硝酸含量が極めて低く、初夏まき、夏まきの硝酸含量が高い(表2)。
  4. 硝酸含量は一般に葉柄は葉身に比べて高いが、草丈葉柄比と硝酸含量の相関は年次と作型により傾向が異なり、葉柄の長短だけで低硝酸のほうれんそうを現在の市販品種から選択できない(表3)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 雨よけハウス栽培ほうれんそうの産地における品種選択時の資料となる。
  2. 本試験は、北海道中央部地域(上川地方中部)での試験結果である。
  3. 施肥はN:9,P2O5:9,K2O:9(kg/10a)、灌水は播種時および生育期間中2〜3回。
[具体的データ]
 

 

 

 

[その他]
研究課題名 ほうれんそう、スイートコーンの品種特性
予算区分 受託
研究期間 2005〜2006年度
研究担当者 菅原章人
発表論文等