ダイズの難裂莢性DNAマーカー


[要約]

[キーワード]

[担当]北海道農研・低温耐性研究チーム、作物研・大豆育種研究チーム、道立十勝農試・大豆科、道立中央農試・畑作科、北海道大学・農学研究院
[代表連絡先]電話011-857-9260、電子メールseika-narch@naro.affrc.go.jp
[区分]北海道農業・生物工学、作物
[分類]研究・普及


[背景・ねらい]

[成果の内容・特徴]

  1. 「SJ2」由来の難裂莢性遺伝子が座乗する遺伝子座qPDH1は、第16染色体(旧分子連鎖群J)の29547kb(マーカーA)から29681kb(マーカーB)までの領域内に存在する(図1)。
  2. 「SJ2」と易裂莢性品種「トヨムスメ」とのゲノムを比較すると、この領域で挿入/欠失配列が見いだされ(図1)、その配列をもとに設計したPCRベースのマーカーがSRM1、SRM2である()。いずれのマーカーも難裂莢性遺伝子との遺伝距離は0.2cM未満と推定される。
  3. 「SJ2」由来の難裂莢性品種・系統(ハヤヒカリ、ユキホマレ、十系992号、CH001)は、すべてSRM1およびSRM2に関して「SJ2」と同じ対立遺伝子型を示す()。
  4. 一方、裂莢性が易から中程度の国内主要品種(トヨムスメ、キタムスメ、トヨハルカ、フクユタカ、タチナガハ、サチユタカ、エンレイ、リュウホウ、スズユタカ、すずかおり、あやこがね、ナカセンナリ、ことゆたか、ふくいぶき)は、SRM1に関して、すべて「SJ2」と多型を示す()。
  5. 「すずかおり」以外の上記主要品種は、SRM2に関しても、「SJ2」と多型を示す()。
  6. 対立遺伝子型(増幅されるDNA断片の長さ)の差異に基づき()、SRM1は小型のポリアクリルアミドゲル電気泳動で、SRM2はアガロースゲル電気泳動で簡易に判別ができる。
  7. 「SJ2」由来の難裂莢性遺伝子をもつ品種・系統と易裂莢性品種・系統の交雑後代では、栽培地に関係なく、SRM1が「SJ2」型のものは難裂莢性になる(図2)。

[成果の活用面・留意点]

  1. ダイズの難裂莢性に関するマーカー選抜に利用できる。

[具体的データ]

[その他]




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