十勝産ながいもの早期つる切りによる品質低下実証と春掘凍害軽減対策


[要約]

[キーワード]

[担当]道立十勝農試・作物研究部・畑作園芸科
[代表連絡先]電話0155-62-9808
[区分]北海道農業・水田・園芸作
[分類]技術・参考


[背景・ねらい]

[成果の内容・特徴]

  1. 早期つる切り区のすりおろし液のずり応力、乾物率およびでん粉含量は対照区に比べ貯蔵期間を通して低い。このことから早期のつる切りはとろろの物理性や内部品質の低下を招くため黄変期以降のつる切りが望ましい(表1)。
  2. 収穫直後の春掘りのながいもは貯蔵中の秋掘りに比べ、胴部および尻部で糖含量が低く、特にフルクトース含量は有意に低いが、でん粉含量は有意に高く維持されている(図1)。
  3. 土壌凍結は積雪と密接な関係があり、積雪深が30cm以上ある場合には、土壌凍結は進まず、その時期以降の地温の低下はない。ながいも茎葉、ネットおよびマルチ残渣による被覆区は、無処理区に比べ土壌凍結がやや浅くなる保温効果が認められる(図2)。
  4. 土壌凍結が30cm以下(無処理、被覆区)では、春掘り収穫後貯蔵しても凍結による腐敗は進行せず、貯蔵後の腐敗も首部で止まっていることから、製品歩留まりに影響しないが、土壌凍結が50cm(除雪区)の場合は、肩部まで凍結による組織の軟化がみられる(表2)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 本成果は、十勝産ながいもの高品質生産および土壌凍結地帯における春掘りの凍害回避のための技術として活用する。
  2. ながいもの貯蔵は3〜5℃の大型貯蔵庫を用いて行った。
  3. 本成果は十勝地域の土壌凍結地帯で得られたものである。
平成20年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分
「十勝産ながいもの早期つる切りによる品質低下と春掘凍害軽減対策」 (指導参考)

[具体的データ]

[その他]




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