「Madsen」由来のコムギ縞萎縮病抵抗性育種素材「滝系麦1〜4号」


[要約]

[キーワード]

[担当]道立中央農試・遺伝資源部・資源貯蔵科、基盤研究部・遺伝子工学科
[代表連絡先]電話0125-23-3195
[区分]北海道農業・畑作
[分類]研究・参考


[背景・ねらい]

[成果の内容・特徴]

  1. 縞萎縮病発生圃場におけるMadsen/ホクシンのF2個体について、エライザ検定の分離比が陰性:陽性=89:28であり、3:1の分離比に0.75<P<0.90で適合することから、「Madsen」の縞萎縮病抵抗性には効果の大きい優性の単因子が関与していると推定する。
  2. 「Madsen」を1回親(花粉親)、「ホクシン」を反復親(種子親)とした連続戻し交配と縞萎縮病抵抗性検定圃場(伊達市)における達観調査やエライザ検定を用いた後代検定により選抜した「遺交05513-9-13」系統群の4系統(「遺交05513-9-13-3、6、8、および10」)は、BC5F4世代において抵抗性が「Madsen」並で遺伝的に固定している(表1)。
  3. 「遺交05513-9-13」系統群の4系統は、「ホクシン」に近い農業特性を有し、系統内の固定が十分に進んでいることから、「滝系麦1〜4号」の系統番号を付与する(表1)。
  4. 「遺交05513-9-13」系統群の生育・収量特性および品質特性等は、ほぼ「ホクシン」並に改善されている(表2)。
  5. 縞萎縮病非発生圃場(表1)において、「遺交05513-9-13」系統群の稈長は「ホクシン」並からやや短く、千粒重は「ホクシン」よりやや重い。縞萎縮病発生圃場(図1)において、「ホクシン」は萎縮し、千粒重が非発生圃場より低下しているのに対し、「遺交05513-9-13」系統群は、萎縮が見られず、「ホクシン」と比較して健全な生育を示す。

[成果の活用面・留意点]

  1. 縞萎縮病抵抗性検定を行った圃場の病原型はU型である。
平成20年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分
   「「Madsen」由来のコムギ縞萎縮病抵抗性育種素材」(研究参考)

[具体的データ]

[その他]




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