渡島中部地域における高うね栽培によるニンジン乾腐病の軽減効果


[要約]

[キーワード]

[担当]道立道南農試・技術体系化チーム
[代表連絡先]電話0138-77-8116
[区分]北海道農業・生産環境
[分類]技術・参考


[背景・ねらい]

[成果の内容・特徴]

  1. 高うね処理により、うね(深さ0〜20cm)内の体積水分率が低下する(図1)。
  2. 3か年の合計14試験例のうち、慣行の発病度が10以上の6例ではいずれも高うね処理によるニンジン乾腐病の軽減効果が認められる(図2)。
  3. ニンジン乾腐病に対する軽減効果が認められる圃場の規格内率は、高うね区が慣行区より4〜22%高くなっている(表1)。
  4. 収穫時における高うね処理区の菌密度(0〜20p)は慣行区と差が認められず、乾腐病の発生軽減は菌密度の低下によるものではない(図3)。
  5. 高うね栽培導入による経費試算では、規格内率が4%向上した場合、慣行より10a当たり8,000〜10,000円程度の所得増加が見込まれ、地域の平均面積(1.5ha)による減価償却費を考慮しても6,500円〜8,500円程度の向上効果が見込める(表2)。そのため、乾腐病によるロスが4〜5%を超えるような経営では高うね導入の効果が高い。

[成果の活用面・留意点]

  1. ニンジン乾腐病軽減のための高うね栽培導入の際の資料とする。
  2. トンネルマルチ栽培で高うねを導入する場合、発芽時の土壌乾燥が懸念されることから、適切な水分条件で高うね処理を行うとともに、発芽前後のトンネル内の高温、乾燥が予想される時は適切なトンネル管理を行う。
平成20年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分
「渡島中部地域における高うね栽培によるニンジン乾腐病被害軽減効果の実証」
(指導参考)

[具体的データ]

[その他]




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