循環式乾燥機の排出量可変コントローラ


[要約]

[キーワード]

[担当]北海道農研・北海道水田輪作研究チーム
[代表連絡先]電話011-857-9260、電子メールseika-narch@naro.affrc.go.jp
[区分]北海道農業・水田・園芸作、共通基盤・作業技術
[分類]技術・参考


[背景・ねらい]

[成果の内容・特徴]

  1. 排出量可変コントローラは、循環式乾燥機のロータリバルブの駆動モータのON−OFFを制御するリレーの入力端子に、作動時間を任意に設定できるタイムスイッチ(O社製ツインタイマ、H3CR−F)の出力を図1のように接続し、ロータリバルブの駆動時間を制御することによって排出量を調節する。
  2. 乾燥機内部からのロータリバルブ駆動モータの制御出力と、タイムスイッチからの出力は、コントローラのスイッチ(図1)で切り替えられる。
  3. タイムスイッチは、ON時間(0〜12s)、OFF時間(0〜12s)をそれぞれ独立に設定するアナログのダイヤル方式で、乾燥機のロータリバルブのON時間とOFF時間を設定することにより、連続運転での最大排出量を上限として、任意の排出量に調節することができる。
  4. 米麦用循環式乾燥機(S社製、PCG-50)は最大排出量が166L/minで、ON時間を4s、OFF時間を2sに設定した減速比2/3での排出量は、図2のようにほぼ直線となり、排出量は最大排出量のほぼ2/3となる(他の減速比でも同様)。
  5. 排出量は、タイムスイッチのON−OFF時間より、設定した減速比にほぼ比例する(図3)。従って、乾燥機の最大排出量と目標排出量から減速比を求め、タイムスイッチのON時間、OFF時間を設定することにより、所要の排出量を得ることができる。

[成果の活用面・留意点]

  1. 大豆の混合貯留乾燥において、循環式乾燥機で乾燥した水分吸収材用小麦などの材料を、大豆の水分、排出量に応じて一定割合で混合するのに使用することができる。また、乾燥終了した穀類を直接処理能力の劣る選別機に排出する場合などに排出量を調節するのに使用できる。
  2. 出力切り替えスイッチを自動(乾燥機制御出力)にすれば、乾燥機の内部制御モードで通常の排出量の制御が行われる。また、常温通風乾燥の際に循環量を調節したい場合などに、同一の装置で循環式乾燥機の循環モードでのロータリバルブのON−OFF時間も可変調節できる。
  3. 大豆の小麦混合貯留乾燥に用いる場合、設定混合比に基づき、大豆の供給量に対して小麦の排出量を求め、循環式乾燥機の小麦の連続排出量から減速比を計算する。
  4. 循環式乾燥機に取り付ける場合は、乾燥機メーカのサービス担当と相談の上、取り付ける。
  5. 装置は、渡辺農機(株)より受注生産発売の予定である。

[具体的データ]

[その他]




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