スプレーカーネーションの二年切り栽培技術
[要約]
春植え作型では1年目採花終了後切り戻しを行わず、芽整理のみを行う一回半摘心栽培によって採花1年目より多収になり採花期が分散する。秋植え作型では1年目採花終了後1月に地際20cmで切り戻し、萌芽後枝を2本に整理すると採花1年目より省力・多収となる。
[キーワード]
[担当]道立花野技セ・研究部・花き科、道立道南農試・研究部・作物科
[代表連絡先]電話0125-28-2800
[区分]北海道農業・水田・園芸作
[分類]技術・普及
[背景・ねらい]
スプレーカーネーション二年切り栽培技術に関して、春植え及び秋植え作型での切り花品質、収量及び作業性を明らかにし、各作型に適した仕立て法を提示する。
[成果の内容・特徴]
- 春植え作型採花2年目春の切り戻し位置については、20cm及び5cmより切り戻し無で規格内収量が増加する。
- 春植え作型採花2年目に1回半摘心を行うことにより、採花のピークを分散化することができ、採花1年目よりも早い7月から8月に採花することが可能である (図1)。
- 秋植え作型採花2年目の切り戻し時期について、2月では1月より規格内収量が減少する。切り戻し位置について、10cm及び30cmより20cmで規格内収量が増加傾向となる。
- 秋植え作型採花2年目の1番花整理について、枝整理では芽整理より規格内収量は多く、仕立て作業時間は短くなる (図2)。
- 以上より、春植え作型では、採花2年目春において切り戻しを行わず、1番花を芽整理する一回半摘心を実施することで、採花1年目より規格内収量が多く、採花1年目との組み合わせにより長期出荷が可能となる。また、秋植え作型では、採花2年目1月に地際20 cmで切り戻しを行い、前年枝を整理することで規格内収量が多く仕立て作業も省力となる。これら春植え及び秋植え作型における二年切り栽培について、収量性の優れた採花2年目の仕立て法を図3及び4に提示する。
[成果の活用面・留意点]
- スプレーカーネーション二年切り栽培導入時の資料とする。
- 本試験は春植え作型を道央地域(滝川市)で、秋植え作型を道南地域(北斗市)で実施した。
平成21年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分
「スプレーカーネーションの二年切り栽培技術」(指導参考)
[具体的データ]
[その他]
研究課題名:スプレーカーネーションの二年切り栽培技術
予算区分:道費(一般)
研究期間:2006〜2008年度
研究担当者:大宮 知、高濱雅幹
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