超強力小麦の生パスタ加工適性


[要約]

[キーワード]

[担当]北海道農研・パン用小麦研究チーム
[代表連絡先]電話011-857-9260、電子メールseika-narch@naro.affrc.go.jp
[区分]北海道農業・畑作
[分類]研究・参考


[背景・ねらい]

[成果の内容・特徴]

  1. 生地物性の強さの指標であるミキソグラムのピークタイム(PT)の値は、グルテニンサブユニット組成のGlu-D1Glu-B3の組合せにおいて5+10とgを持つ「北海262号」と「北海259号」が最も高く、次いで5+10とbを持つ「ゆめちから」が高い(表1)
  2. 生パスタのゆで麺の硬さの値(破断応力)は、生地物性が強いほど高い傾向がある。超強力小麦である「ゆめちから」、「北海259号」、「北海262号」は、市販粉や他の強力小麦品種に比べ麺が硬く、特に、「北海262号」を多肥条件で栽培し、タンパク質含量を増加させた場合、硬さにおいて優れた麺をつくることができる(図1)
  3. 生パスタのゆで麺の粘弾性を示す破断応力/変形量(値が低いほど粘弾性が高い)は、野生型のWx遺伝子を持つ「北海259号」が高く、粘弾性が劣るのに対し、「ゆめちから」、「北海262号」を含むそれ以外のWx-B1タンパク欠失タイプの品種・系統はこの値が低く、粘弾性において優れている(図1)
  4. 生パスタの麺色の明るさ(L*)は、タンパク質含量が高いほど低くなる傾向がある。明るさにおいては「ゆめちから」、「北海262号」が優れているが、「ゆめちから」は多肥条件で小麦粉中のタンパク質含量が増加した場合、麺色の明るさが大きく低下するのに対し(L*の減少量=3.82)、「北海262号」では低下の程度は小さい(L*の減少量=1.29)(図2)

[成果の活用面・留意点]

  1. 供試材料のうち、「春よ恋」と「ハルユタカ」は市販されているものを用いた。
  2. パスタ用の市販粉は北海道産硬質小麦をブレンドし、パスタ専用粉として販売されているものを用いた。

[具体的データ]

[その他]




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