乳牛の泌乳持続性が高い酪農経営の経営的事前評価


[要約]

[キーワード]

[担当]北海道農研・北海道農業経営研究チーム、自給飼料酪農研究チーム
[代表連絡先]電話011-857-9260、電子メールseika-narch@naro.affrc.go.jp
[区分]北海道農業・畜産草地
[分類]研究・参考


[背景・ねらい]

[成果の内容・特徴]

  1. No.1経営とNo.2経営における泌乳持続性の値に関する乳牛の累積頭数割合分布は、北海道乳検データにおける分布に比較して相対的に持続性の高い方向に位置している。他方、No.3経営とNo.4経営の分布は泌乳持続性の低い方向に偏っている(図1)。各経営間の泌乳持続性の分布の差に関する統計的検定を行うと、No.1とNo.3、No.4の間には有意差が見られ、同様にNo.2とNo.3、No.4の間にも有意差が見られる。他方、No.1とNo.2の間、およびNo.3とNo.4の間には有意差はない (表1)。この結果から、No.1とNo.2を泌乳持続性の高い経営、No.3とNo.4を泌乳持続性の低い経営に相対的に分類できる。
  2. 泌乳持続性の高い経営は、購入飼料に関して、No.1およびNo.2経営の乳飼比は0.34および0.39であり、生乳1kg当たり購入飼料費は20.9円および21.3円と、どちらもNo.3、No.4経営よりも低く、購入飼料への依存が小さくなっている。また、生乳1kg当たり診療薬品費についても、No.1およびNo.2経営はNo.3、No.4経営よりも小さい。さらに、生乳販売収支はNo.1およびNo.2経営の方が大きくなっている。泌乳持続性の高い経営は購入飼料への依存が相対的に小さいもとで9,000kg以上の乳量を達成しており、乳量は10,000kgを超えているが持続性の低い経営よりも高い収益性を実現している。

[成果の活用面・留意点]

  1. 北海道乳検データは乳量水準8,000kg以上を対象にしている。8,000kg未満を含める場合は泌乳持続性の分布が異なる。
  2. 本情報は事前評価であり、今後さらに分析を深めていく必要がある。

[具体的データ]

[その他]




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