育成牛の増体を慣行管理と同水準に確保できる放牧草地の省力管理法


[要約]

[キーワード]

[担当]北海道農研・集約放牧研究チーム、自給飼料酪農研究チーム
[代表連絡先]電話011-857-9260、電子メールseika-narch@naro.affrc.go.jp
[区分]北海道農業・畜産草地 、畜産草地
[分類]技術・参考


[背景・ねらい]

[成果の内容・特徴]

  1. 省力管理法(省力区)ではスプリングフラッシュ時の余剰草の発生を抑制するため、季節生産性の平準なケンタッキーブルーグラス・シロクローバ混播草地を用いる。さらに、入牧時期を早め(草丈5cmの時点で入牧)、施肥量を標準施肥の1/3程度に減らしてスプリングフラッシュ後に全量施用する(表1)
  2. 省力区における6月上旬までの牧草現存量は、慣行管理法(慣行区)と同程度であり、 懸念される春期の余剰草の発生は回避できる(図1)
  3. 放牧草の粗タンパク(CP)含量の年間平均値は約19%で、慣行区より低下するものの、最低限必要とされる12%以上を確保できる。また、推定可消化養分総量(TDN)含量は年間平均値で66%であり慣行区とほぼ同等である(表2)
  4. 省力区における家畜生産性をホルスタイン種去勢育成牛でみると、牧養力は504CD/ha、日増体量が0.89kg/頭/日である(表3)。この水準は、慣行区と比較して、牧養力で8割程度、個体当たりの日増体量で同水準が確保できる良好なものである。

[成果の活用面・留意点]

  1. 早期入牧時は放牧草不足を補うため、10日間程度ロール乾草等の補助粗飼料を、1日当たり体重の1%を目安に給与する。
  2. 入牧時の放牧強度はヘクタール当たり合計体重1000kg/ha程度とする。
  3. 北海道中央部、褐色火山性土、シロクローバ乾物重割合が年間平均値27%の草地における結果である。

[具体的データ]

[その他]




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