米粉向け水稲品種「ほしのこ(北海303号)」の粉質性に関する選抜DNAマーカー


[要約]

[キーワード]

[担当]北海道農研・特命チーム員(米品質研究チーム)、低コスト稲育種研究北海道サブチーム
[代表連絡先]電話011-857-9260、電子メールseika-narch@naro.affrc.go.jp
[区分]北海道農業・生物工学、作物
[分類]研究・参考


[背景・ねらい]

[成果の内容・特徴]

  1. 「北海303号」×「CORBETTI」(イタリアの水稲品種)のF2集団94個体の粉質性の分離比は1:2:1の期待値に適合し、粉質性は単因子劣性遺伝である(表1図1)
  2. 第5染色体に座乗し、粉質性に関わる既知のflo4座にコードされるPPDK遺伝子について、その塩基配列を「ほしのゆめ」と「北海303号」とで比較すると、「北海303号」では第8エクソンに「CA」の2塩基の挿入が認められる。制限酵素SexAIを用いるCAPSマーカー、303Bはその2塩基の挿入を識別し、PPDK遺伝子の「野生型(ほしのゆめ型)」と「変異型(北海303号型)」を判別することができる(図2)
  3. 「北海303号」×「CORBETTI」のF2集団94個体、および「初雫」×「北海303号」F5雑種集団100個体において303Bマーカーで判別される3つのタイプの遺伝子型と粉質性が完全に一致する(図3)

[成果の活用面・留意点]

  1. 本研究で開発されたDNAマーカーは、「北海303号」を供与親とした粉質米のマーカー育種に利用可能である。とりわけ米粒が粉質米と同様に白濁する低アミロース性を備えた粉質米を選抜する場合には特に有効である。
  2. PPDK遺伝子の機能と粉質米形成との関連については未解明である。

[具体的データ]

[その他]




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