DAS-ELISA法

(粘着トラップからのトスポウイルスの検出)

 
 
  1. 箇条書き項目粘着トラップ(ホリバーなど)を利用してアザミウマの発生量を推定することはよく知られていますが、ELISAを用いることで同時にTSWV, INSVなどのトスポウイルス保毒虫を検出することが出来ます。

  2. 箇条書き項目TSWVでは2週間程度設置したホリバーから回収したアザミウマからでもウイルスを検出することが出来ます。

  3. 箇条書き項目粘着トラップで補足したアザミウマからのウイルスの検出法を記載したが、植物体から直接採取したものについても検定できます。

(5) 粘着トラップを用いた検出

ここでは、非得意反応を抑えるためにブロッキング処理を行っている。ブロッキングにはブロッキングワン(ナカライ)を使用している。スキムミルク、BSAでも代替可能だが、安価・手軽で効果が高い。

  1. 1.コーティング抗体を炭酸バッファーで規定濃度に希釈し、エライザプレートに100μlずつ分注する。37℃で1時間(または4℃ 一晩)インキュベーションする。

  2. 2.液を捨て、PBST で洗浄する(4〜5回繰り返す)。

  3. 3.蒸留水で5倍に希釈したブロッキングワン を100μlずつ分注する。37℃で1時間インキュベーションする。

  4. 4.液を捨て、PBST で洗浄する(4〜5回繰り返す)。

  5. 5.粘着トラップから剥がしたアザミウマを1頭ずつ0.5 ml 遠心チューブに入れ、磨砕液 (PBSTに1/20のブロッキングワンを添加) 100μl を加え、ペレットミキサーを使って完全に磨砕する。これをウェルに全量加え、4℃で一晩静置する。

  6. 6.液を捨て、PBST で洗浄する(4〜5回繰り返す)。

  7. 7.コンジュゲート抗体をPBST(1/20のブロッキングワンを添加)で希釈し、100μlずつ分注する。

  8. 8.37℃で2〜3時間静置する。

  9. 9.液を捨て、PBST で洗浄する(4〜5回繰り返す)。

  10. 10. 基質溶液 (9.7% ジエタノールアミン, pH 9.8にパラニトロフェニルリン酸 1 mg/ ml を溶解)を100μl ずつ分注して室温で1〜2時間放置する。  ※基質溶液は使用直前に調整する

  11. 11.マイクロプレートリーダーまたは目視で発色を確認する。