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 九州で栽培しやすい紫黒米新品種「さよむらさき」    (2010.07更新)
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◆背丈が低く倒れにくい紫黒米もち

・8月下旬に出穂する,九州などの暖地に適した「もち」の紫黒米です。

・倒れにくく,脱粒性(モミが穂から 自然にこぼれ落ちる性質)もないので,普通の稲と同じように栽培できます。

・アントシアニン(紫の色素)の合成に適した涼しい秋に実るため,玄米の色が濃く良質です。

・「さよむらさき」は、夜(小夜;さよ)のように黒い紫黒米の意味です。

玄米:左:さよむらさき 右:朝紫
九州で栽培すると「さよむらさき」の方が発色が鮮やか
さよむらさきの品種特性
品種名 出穂 稈長 倒伏 精玄米重 比較比率
(月日) (cm) (0-5) (kg/a) (%)
さよむらさき 8.25 77 0.0 33.0 95
朝 紫 8.12 77 0.0 34.7 100
ハクトモチ 8.25 84 1.2 50.4 145
注)6月下旬移植.2003〜2009年の平均.「朝紫」は東北 向けの紫黒米品種,「ハクトモチ」は一般の白もち品種.

(栽培上の注意)
・玄米の粒厚が薄いため,選別ふるい目は1.7mm程度に調整してください。収量は通常のもち品種の70%前後です。
・一般品種に混入しないよう細心の注意を払って下さい。一般品種の採種圃場の近隣では絶対に栽培しないでください。



草姿:左:さよむらさき 右:朝紫


玄米100g中の成分含量

さよむらさき ハクトモチ

通常の玄米に比べ食物繊維やビタミンを多く含みます。