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麦播種機を利用したソルガムの簡易播種技術


[要約]
耕起、施肥、播種、覆土、鎮圧を一行程で行う麦播種機を利用して、ソルガムを播種すると、播種作業時間の短縮や収量向上を図れる。また、播種量を増量することで、茎数は増加、稈茎は細茎化し、ロールベール体系による収穫も可能となる。

[キーワード]
簡易播種、麦播種機、ソルガム

[担当]
佐賀県畜産試験場・大家畜部・乳牛飼料研究室

 [連絡先]0954452030
 [区分]九州沖縄農業試験研究・畜産・草地(草地飼料作)
  分類]技術・普及
 

[背景・ねらい]
現在の畜産経営では、家畜飼養規模の拡大に伴う労働力不足等により、自給飼料生産が低迷しており、粗飼料栽培体系における省力化技術の開発が求められている。そこで、播種作業の省力化を図るため、耕種農家が一般に所有している麦播種機を利用した、省力的な作業一貫体系による飼料作物の簡易播種技術を開発し、自給飼料生産基盤の拡大、耕種農家への飼料作物作付推進およびコントラクターの育成等に資する。

[成果の内容・特徴]
  1. 麦播種機は幅140cm、条間30cmの4条播きタイプを使用した(表1図1)。

  2. 簡易播種区圃場内における反当実作業時間は、慣行区と同等であるが、播種作業に伴う準備時間や移動時間を考慮すると、麦播種機を利用することで播種作業の省力化が図れる(表2)。

  3. 麦播種機を用いて簡易播種することにより、発芽、生育は安定し、収量が向上する(表3)。

  4. 播種量を増量することにより、茎数は増加、稈茎は細茎化し、ロールベール体系による収穫も可能となる(表3)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 飼料作物の省力播種技術として活用できる。

  2. 設計播種量を播種(設計施肥量を施肥)するために、麦播種機の微調整が必要である。

  3. 麦播種機の作条機に、前作の残茎や土塊を巻き込まないように注意する。

[具体的データ]

表1 麦播種機の仕様


表2 播種作業に要した反当実作業時間(分)


表3 生育特性及び収量成績


図1 簡易播種

[その他]
研究課題名:麦播種機を利用した簡易播種技術の確立
予算区分 :国庫(新技術)
研究期間 :1998〜2000年度

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