乳牛の蹄病における発生部位、季節及び乳期別発症の特徴
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[要約]
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乳牛の蹄病発生は、部位では後肢に、季節では夏から秋に、乳期別には泌乳中期から後期にかけて多く見られた。これらは、蹄病を早期発見する手がかりとなる。
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- 蹄病、早期発見
- [担当]
- 宮崎畜試・飼養部・酪農科
[連絡先]0984-42-1122
[区分]九州沖縄農業・畜産・草地
[分類]技術・参考
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[背景・ねらい]
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蹄病による生産性への影響は少なからずあることから、疾患の軽減を図るために、飼養管理上の対策を講じる上で必要な蹄病の部位や季節及び乳期などによる発症の状況を調査し、特徴を明らかにする。
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[成果の内容・特徴]
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蹄病の種類は、おもに趾皮膚炎と蹄底潰瘍であった。発生部位は、多くが後肢であり、潰瘍は外蹄に偏って見受けられた(表1)。
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蹄病は、春期から発生し、季節が進むにつれ次第に罹患の程度が重くなり、冬季に沈静化する傾向にあった(図1)。冬季に発生数が減少したのは、観察上、自然治癒と思われた。
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泌乳期別には、泌乳期前期から後期にかけて症状が進行していった(図2)。
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[成果の活用面・留意点]
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家畜共済の損耗防止事業等で活用する。
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削蹄法の参考とする。
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[具体的データ]
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表1 蹄病の発生部位と種類

図1 季節別発生数

図2 泌乳期別発生数
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[その他]
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研究課題名:蹄病の発生に関するモニタリング
予算区分 :県単
研究期間 :1999〜2001年度
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